研究課題/領域番号 |
23K12776
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分09040:教科教育学および初等中等教育学関連
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研究機関 | 和洋女子大学 |
研究代表者 |
甲斐 万里子 和洋女子大学, 人文学部, 准教授 (30803689)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2029-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2027年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
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キーワード | STEAM教育 / 課題解決 / 芸術教育 / 音楽科教育 / 縦断研究 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,STEAM教育に資する芸術教科の学習経験が,中高生の課題解決能力にどのように影響するのかを,方略の生み出し方やアイデンティティの模索に着目して解明する。対象は,京都市内の高等学校および中学校の在校生である。 2022年度に入学した中学生を介入群として,教師,プロの芸術家および申請者の3者が連携した授業プログラムを4年にわたって毎年実施し,質問紙調査とインタビュー調査を通して介入の影響を縦断的に検討する。継続的な調査と対照群との比較により,課題解決の特徴や視点の変化を読み取るとともに,課題解決の特徴にいかなる傾向や違いを生むのかを解明する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,芸術教科の学習経験が,中高生の課題解決能力にどのように影響するのかを,方略の生み出し方やアイデンティティの模索に着目して解明することである。 初年度の令和5年度は,教師および演奏家と連携した授業(連携授業)の実施と,研究対象者の中高生へのアンケートおよびインタビュー調査を計画していた。年度の前半は,演奏家らへの研究協力依頼や調査のための質問項目の精査,授業実施に向けた同意事項の説明や日程調整,教室の環境整備,そして連携授業を行った。実施に向け,研究代表者の所属大学内で倫理審査の申請を行い,承認を受けている。 初年度の後半に,研究代表者が産前・産後休暇を取得する必要が生じたことで,初年度は,当初予定していた計画のうち,連携授業および中学生へのアンケート調査を行うまでにとどまった。 中学生へのアンケート調査の結果,学校で生の芸術に触れ,学ぶ経験が,学習意欲や問題解決への前向きな姿勢を支え,促進する可能性が示唆されている。今後は精緻な分析を行い,結果をまとめ,生徒らの日常の問題解決とどう関係しているのかを検討していく必要がある。そのためには,インタビュー調査でさらに踏み込んだ質問を行い,生徒の考えを聞きとること,そして,高校生へのアンケート調査を早い段階で行い,結果を比較,照合することが急がれる。 約半年間の研究中断期間を経て,3月の再開後は,すぐに対象校の教員らと連絡を取り合い,残されている調査が早い段階で実施できるよう準備を進めた。 また,2年目以降に実施する連携授業の担当講師となる芸術家を決定し,出演依頼を行い,内諾を得た。次年度初頭には具体的な授業内容について議論を行い,方向性を決める。この打ち合わせの内容に基づいて,来年度はすぐに介入となる連携授業とアンケート調査を実施する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者の出産に伴う約半期間の研究中断期間が生じたことにより,当初予定していた調査の一部が完了できなかったことが影響している。しかしながら,研究中断前および再開後の協力者らとの密な連携により,残された調査を早い段階で行い,遅れを取り戻せる準備が既に整っている。
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今後の研究の推進方策 |
今後は,まず,未完了の調査を速やかに実施する。そして,教師および既に協力の内諾を得ている協力者との打ち合わせを行い,年度の後半には連携授業およびアンケート調査,インタビュー調査ができるように準備を進める。初年度からずれ込んだ調査のデータが揃い次第,次年度の調査と並行して分析を進めることで,次年度内に一定の成果を挙げられるようにしたい。
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