研究課題
若手研究
環境との適切なインタラクションのため,ヒトは自分が制御可能である対象とそうでない対象を素早く判別し,前者に対して効果的に働きかける必要がある。しかし,自分がある対象を制御しているかどうかという主体判断,あるいはその主観的感覚である主体感と運動制御のメカニズムはこれまで独立に研究されてきた。したがって本研究では,二つの機能を同時に検討可能な実験課題を開発し,それらを結ぶ心理的,神経科学的メカニズムを解明することを目指す。システムが複雑化し,他者やコンピュータとの共同作業が一般的となった現代社会において,本研究で得られる知見は制御対象の誤認識によるインシデントのリスク抑制に貢献すると期待される。