研究課題
若手研究
ヒトを含む動物の随意行動には、R-O(目的的)構造とS-R(習慣的)構造という2種類のシステムが共存しそれぞれが行動に影響を及ぼす。私たちが行動を獲得する際には、R-O構造が優勢な目的的行動としての学習が生じる。しかし長期間その行動を繰り返す経験を経て、次第にS-R(習慣的)構造による制御が優勢な習慣的行動に遷移することが知られている。本研究ではこの逆のプロセス、すなわち「習慣的行動から目的的行動への逆遷移」を成立させる要因を体系的に検証する。さらに、薬物やギャンブルに対する依存症など過度の習慣性に特徴づけられる様々な不適応行動の、効率的かつ持続的な消去を可能にする具体的な方略を提案する。