研究課題
若手研究
1990年に、3次元ユークリッド空間内の絡み目に対して有限型不変量が定義され、現在まで活発に研究されてきた。一方で、2000年に有限型不変量の概念が絡み目の一般化にあたる溶接絡み目に拡張されたものの、その研究は近年までほとんど進展がなかった。2019年に、W_k-移動と呼ばれる局所変形が導入され、溶接絡み目の有限型不変量との関係が少しずつ明らかになってきた。本研究では、W_k-移動を用いて、有限型不変量が反映する溶接絡み目の幾何的な性質を調べる。とくに、有限型不変量のひとつであるミルナー不変量に注目し、同じミルナー不変量をもつ溶接絡み目がどのような局所変形で移り合うかを調べる。