研究課題/領域番号 |
23K12991
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分12010:基礎解析学関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
只野 之英 東京理科大学, 理学部第一部数学科, 助教 (90908427)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2027年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2026年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 離散シュレディンガー作用素 / 連続極限 / 散乱理論 / スペクトル・散乱理論 / 格子 |
研究開始時の研究の概要 |
離散シュレディンガー作用素は固体物理における強束縛近似,または連続系のシュレディンガー作用素の離散近似の2通りの導出背景がある.本研究では,離散シュレディンガー作用素の連続系のシュレディンガー作用素の間の類似点,相違点および格子の形状依存性をスペクトル・散乱理論,連続極限の手法で明らかにする. また,量子ウォーク(ランダムウォークの量子版)にも上記の手法を応用し,弱い摂動を加えたときの長時間挙動を扱う散乱理論を通じて,ランダムウォーク,離散シュレディンガー作用素との類似点,相違点を明らかにする.
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研究実績の概要 |
固体物理における強束縛近似,連続系のシュレディンガー作用素の離散近似の2つの背景を持つ離散シュレディンガー作用素の数学解析,特にスペクトル・散乱理論の観点からの解析を通じて連続系のシュレディンガー作用素との類似点・相違点,格子の形状依存性を明らかにすることを目的としている. 今年度は,従来では正方格子でのみ研究されていた離散シュレディンガー作用素の連続極限を,三角格子などのprimitiveな格子の場合と六角格子の場合に一般化した.具体的には,正方格子以外の格子の場合にもスペクトル理論の観点から連続極限の定式化および正当化を行い,格子の形状ごとに離散シュレディンガー作用素の連続極限が異なることを明らかにした.同論文はarXivで公開済みで,近いうちに論文誌に掲載見込みである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当年度の成果は当初の研究計画の第1段階であり,今後の計画にある連続極限のより広いクラスの格子の場合への一般化に着手する準備が整ったと考えている.
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今後の研究の推進方策 |
当初の計画通り,連続極限のさらなる一般化,磁場つき離散シュレディンガー作用素および量子ウォークの短距離・長距離散乱理論の研究に着手する.
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