研究課題
若手研究
初期宇宙において熱平衡に至る過程は、ダークマターや物質の起源の解明や重力波観測などの重要な観測量と密接に関わっている。本研究では、物理学の基礎理論である素粒子の標準模型に基づいたbottom upアプローチによって、宇宙が熱平衡に至る過程を解析する。特に、クォークグルーオンプラズマの理論を応用することで宇宙初期の再加熱時期における熱平衡化の過程を数値計算し、宇宙の最高到達温度を決定する。またその熱化に至る過程において、ダークマターや物質の非対称性が生成された可能性を探究し、その理論の重力波観測実験による検証可能性についても議論する。