研究課題/領域番号 |
23K13125
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分15020:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する実験
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
高取 沙悠理 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 特任助教 (90963348)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | トリウム229 / アイソマー / 極低エネルギー準位 / XAFS / 原子核時計 |
研究開始時の研究の概要 |
トリウム229の極低のアイソマー準位の遷移を応用した原子核時計は基礎物理から社会実用までの様々な展開が期待される。申請者らのグループはこれまで、アイソマー準位への直接励起を試みるのではなく、遷移特性が既知の第2励起準位からの脱励起過程を経てアイソマー準位を生成する独自の励起手法により脱励起光探索を行ってきたが、まだ信号検出に至っていない。 本研究では、分光システムにより固体環境下でのトリウム229アイソマー準位の遷移特性を推定することで実験系の最適化を行う。脱励起光の直接検出達成により、レーザー光励起実現の長年の課題であったトリウム229アイソマー準位のエネルギーと寿命の不定性の解決を目指す。
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研究実績の概要 |
トリウム229原子核のおよそ8 eVと極低のエネルギー準位(アイソマー準位)の遷移を応用した原子核時計は基礎物理から社会実用までの様々な展開が期待される。特にトリウム229をドープしたイオン結晶は小型で高精度の固体原子核時計としての応用が期待されている。本研究では、固体原子核時計の有力候補であるトリウム229をドープしたフッ化カルシウム結晶に対してX線吸収分光法(XAFS)を使用し、トリウム229をドープしたフッ化カルシウム結晶標的中でのトリウム229のイオン価数や周辺の結晶構造などの結晶特性の評価を行い、結晶標的が励起試験に応用できることを確かめた。また、トリウム229をドープしたフッ化カルシウム結晶を標的として、SPring-8にて放射光X線を用いたトリウム229の極低アイソマー準位からの脱励起光の探索を実施し、実際に結晶標的からの脱励起光の検出に成功した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
トリウム229をドープしたフッ化カルシウム結晶を標的とした励起試験を実施し、本研究の大きな目標であったトリウム229極低エネルギー準位の観測に成功したため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き放射光X線を用いてトリウム229の極低アイソマー準位のより精密な観測を実施する。アイソマー準位の精密観測により、まだ解明されていないクエンチ効果などの理解を深め、将来の固体原子核時計の実用化を見据えたトリウム229アイソマーの固体環境下での遷移特性についての研究を進める。
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