研究課題/領域番号 |
23K13142
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分16010:天文学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
前田 郁弥 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 特別研究員 (40973243)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 分子雲 / 衝突銀河 / 潮汐尾 / 星形成 / 分子雲衝突 |
研究開始時の研究の概要 |
分子雲衝突は、分子ガスを高密度に圧縮し大質量星形成を促進させる、星形成の重要なプロセスと考えられている。本研究では、銀河の種族によらず、大質量星形成が分子雲衝突シナリオによって普遍的に説明できるかどうかを調べる。そのために、潮汐矮小銀河(TDG)を対象に、分子雲の観測を行う。TDGは、強い重力ポテンシャルや暗黒物質が存在しない点で普通の円盤銀河に比べて非常に特殊であるが、大質量星形成領域が見られる。本研究によって、TDGにおける分子雲の性質を明らかにし、星形成の有無と分子雲の衝突速度と質量・大きさの相関関係を調べ、近傍の渦巻銀河での結果と比較することで、分子雲衝突シナリオの普遍性を検証する。
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研究実績の概要 |
潮汐矮小銀河は銀河同士の衝突の際にHIガスの一部が潮汐力によって放出されてできる潮汐尾(Tidal Tail)に沿って誕生した星形成活動が活発な低質量銀河であり、特殊な環境における分子雲衝突現象を調べるのに適した天体の一つである。この特殊な環境における分子雲衝突の性質を調べる準備研究として、野辺山45mを用いて、衝突銀河アンテナ銀河の潮汐尾を対象にCO(J=1-0)輝線の観測を行った。その結果、星形成が見られる領域だけでなく見られない領域でもCO輝線を検出し、分子ガスが存在することを明らかにした(Maeda+24)。この野辺山観測の結果を受けて、この領域の分子雲の性質と分子雲衝突の性質を調べるためのALMA望遠鏡を用いたCO(2-1)フォローアップ観測が実行中である。さらに、 他の衝突銀河Stephan’s Quintetを対象としたACA CO(1-0)観測も実行中である。また、本研究と相補的である、普通の円盤銀河や衝突銀河本体での分子雲衝突研究も共同研究として進行中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り野辺山45mを使った観測とALMAでのフォローアップ観測が進んでいるため。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、野辺山45mとALMA望遠鏡を使って潮汐矮小銀河及び衝突銀河のCO観測を行い、分子ガスと星形成の関係の調査を進めていく。
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