研究課題/領域番号 |
23K13176
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
石澤 尭史 東北大学, 災害科学国際研究所, 助教 (50849320)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 津波堆積物 / 放射性炭素年代測定 / 日本海溝 / 三陸海岸 |
研究開始時の研究の概要 |
一般的に海岸沿い発達する平坦面としては平野と段丘が挙げられる。これまでの津波堆積物調査は、年代測定が容易な海岸沿いの平野で実施されることが多かった。しかし平野での調査は津波堆積物の認定や津波の規模推定が難しい場合があり、平野は必ずしも津波堆積物の調査適地とは言えない。そこで本研究では従来年代測定が困難であった段丘において、最新の年代測定技術を用いた編年を試みることで、段丘上での津波堆積物の調査と地殻変動の痕跡を検出を行う。その結果を平野における津波堆積物の調査結果と比較し、段丘で調査する利点についてもまとめる。
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研究実績の概要 |
三陸海岸は長期的には北部が隆起・南部が沈降することにより北部には段丘地形、南部にはリアス海岸が卓越している。三陸海岸における津波堆積物の調査は、海岸平野のような低地で実施されることが多いが、特に三陸海岸の北部においては低地が少なく、調査適地に乏しい。そのため、既往の津波堆積物研究では三陸中部~南部を対象としたものが多く、三陸北部についてはデータが乏しく、古津波履歴の地域間対比も進んでいない。近年、これまで検討が進められてこなかった日本海溝と千島海溝の境界部分での津波発生等も指摘されるなど、三陸海岸北部の古津波履歴の解明は喫緊の課題である。そのため本計画では、従来津波堆積物の研究があまり進められてこなかった段丘に着目し、段丘上での津波堆積物の特徴やその調査方法,調査を行う意義について検討を進める。 令和5年度は三陸海岸で現地調査を行い、調査適地の選定と実際の掘削調査を行った。その結果、計画立案時に予定していた調査候補地の他に複数地点で調査適地を確認した。これらの地点の一部では地権者や土地管理者の了承を得た上で、本研究のために用意した大口径の掘削機材を用いて掘削調査を実施した。それにより得られた掘削試料については粒度分析や年代測定等の分析を進めたものの、粒度分析機器の故障もあり、予定していた分析の遂行が困難になった。そのため、他の手法を用いた粒度分析や他機関での分析も視野に入れて調整を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
分析機器の故障もあり掘削試料の分析が遅れている。代替的な分析手法は検討済みであり、次年度以降に分析に取り組む予定である。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き三陸海岸沿いでの調査を継続する。現地調査については予定通り実施できているので、得られた試料の分析について重点を置き研究を進める予定である。上記で得られた成果については学会発表や査読つき論文として公表する。
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