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南・東アジア亜熱帯貧栄養沿岸海域における過去の海洋表層環境と低次生態系の復元

研究課題

研究課題/領域番号 23K13210
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分17050:地球生命科学関連
研究機関東京大学

研究代表者

前田 歩  東京大学, 大気海洋研究所, 特任助教 (30933907)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード有孔虫 / 海洋一次生産 / 堆積物DNA / メタバーコーディング解析 / 浮遊性有孔虫 / 環境DNA / 酸素同位体比 / ベンガル湾 / 黒潮
研究開始時の研究の概要

現在進行中の地球温暖化に伴う環境変動に適応するためには、過去の気候変動下における海洋生態系と海洋生物資源量の変化を予測することが不可欠である。本研究では、東アジア、南アジア亜熱帯貧栄養海域における、過去の環境変動と海洋表層のプランクトン群集および生物生産の変化の関係を明らかにする。そのために、海洋堆積物コアの微化石群集解析、有孔虫殻の地球化学分析、堆積物中の古代DNA分析を実施する。亜熱帯貧栄養海域においてプランクトン群集と生物生産が強く連動することを利用することで、長期観測データの偏在が問題となる同海域において、将来の生物資源量変化を評価するための基盤データの構築に貢献できる。

研究実績の概要

人間社会の活動により、気温上昇や降水パターンの変化が生じているが、熱帯・亜熱帯貧栄養海域における海洋生態系への気候変動の影響は未解明な部分も多く、定量化が困難である。大きな人口を抱える南・東アジアは熱帯・亜熱帯貧栄養海域に面しており、今後の海洋資源の利用量を見積もるためには、過去の温暖化条件での古海洋生態系を復元する必要がある。そこで、本研究では過去の低次生態系(植物・動物プランクトン)変化と古環境変動との関係を、堆積物中に保存されたDNAからの生物群集復元と微化石を用いた水温復元を組み合わせることによって明らかにする。1)ベンガル湾 2)沖縄トラフ、3)四国沖で得られた3本の堆積物コアを用いる。
1)ベンガル湾で得られた堆積物コア(MY-7)は、浮遊性有孔虫の放射性炭素年代測定により、過去約3万年間をカバーするものであることが明らかになった。
2)沖縄トラフで得られた堆積物コア(KH22-3PC01)の、浮遊性有孔虫の群集解析および酸素同位体比の測定を実施し、海洋表層環境の変遷を明らかにした。浮遊性有孔虫の群集解析および酸素同位体比の測定から、堆積物コアは上部(温暖)、中部(寒冷)、下部(緩やかに温暖化)の3つのセクションに分かれることが示唆された。よって、この堆積物コアは最終氷期最盛期を含むひとつ前の間氷期までをカバーしている可能性がある。今後は放射性炭素年代測定による数値年代の挿入を行う予定であり、すでに測定依頼済みであるため2024年前期には結果が得られる予定である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

測定機器の不調により地球化学的手法によるデータの取得が遅れている。

今後の研究の推進方策

来年度は、1)ベンガル湾コアについて、浮遊性有孔虫群集解析および酸素同位体比測定の実施、2)沖縄トラフコアについて、より詳細な浮遊性有孔虫群集解析および酸素同位体比測定の実施、放射性炭素年代測定、3)四国沖コアについて、浮遊性有孔虫群集解析の実施を予定している。また、3本のコアの堆積物中のDNA解析については沖縄トラフコアについて実施予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 浮遊性有孔虫を用いた沖縄トラフにおける氷期/間氷期の古環境復元2024

    • 著者名/発表者名
      前田歩
    • 学会等名
      令和5年度高知大学海洋コア国際研究所共同利用・共同研究成果発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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