研究課題/領域番号 |
23K13292
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 宮崎大学 |
研究代表者 |
舛屋 賢 宮崎大学, 工学部, 准教授 (60796358)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ウェアラブルロボット / 接触力制御 / 圧電アクチュエータ |
研究開始時の研究の概要 |
人がウェアラブルなロボット装具を使う際に生じる装着箇所の力分布に対して,過大な力を抑制しながら所望のアシスト制御を行う,人と親和性の高いロボット装具を実現する.これまでに,安全性の観点から,装着箇所を面とみなして圧縮力分布を制御する方法が一部の装具で提案されてきたが,擦過の原因となるせん断力分布は扱われておらず,使用可能な装具が制限されていた.そこで,せん断力分布と圧縮力分布を制御するために,本研究では,点とみなした装着箇所と実際に人へ触れる装着箇所の間の距離を制御することで間接的に力分布を制御可能な,コンパクトな制御機構を開発する.
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研究実績の概要 |
本年度は,所望のアシストのための点とみなした装着箇所(装着作用点)と実際の装着箇所の距離制御による力分布制御のために,(1)距離制御のための目標値生成方法の構築,(2)距離制御機構の設計,(3)装着作用点の位置制御に,主に取り組んだ. (1)において,距離制御のための目標値を生成するために,装着作用点にかかる力・トルクから,アクチュエータの過大な発生力を抑制するするように,アクチュエータ変位を求める最適化方法を構築した.これまでの研究における力・トルクを参照入力としたシミュレーションにより,アクチュエータの可動範囲に制限があっても,各アクチュエータにおける過大な発生力を抑制できることを確認した. (2)において,装着箇所という限られた空間に配置でき,大きな発生力をもつ圧電アクチュエータに着目して設計を進めた.ここで,圧電アクチュエータは変位が小さいため,圧電アクチュエータの変位拡大機構の設計も同時に行った.(1)の結果を要件とすることで,目標とする距離制御機構に適した変位拡大機構が設計可能であることを確認している. また,(3)において,これまでのアトラクタ制御器の再構築を行った.とくに,零除算によってロボットが暴走することを避けるために,与えられた閉軌道に対して零除算を常に回避できるアトラクタ制御則を開発した.シミュレーションにより,楕円軌道や超楕円軌道への収束を確認した.さらに,単関節ロボットを用いた実験により,有効性を検証した.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初の予定では,装着作用点における位置と力のハイブリッド制御器の構築と,力分布制御機構の開発を行う予定であった.これに対して,ハイブリッド制御器の開発は,制御器の再構築によりやや遅れているものの,力分布制御機構の設計開発は順調に進んでいる.このため,おおむね順調に進行しているといえる.
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今後の研究の推進方策 |
今年度も引き続き,ハイブリッド制御器の構築と力分布制御機構の開発を進める.
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