研究課題/領域番号 |
23K13302
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 大分工業高等専門学校 |
研究代表者 |
重松 康祐 大分工業高等専門学校, 情報工学科, 講師 (90962978)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 転倒予測 / 転倒防止 / ディープラーニング / 油圧ショベル / CNN / DNN / DNN(Deep Neural Network) / 遠隔操縦油圧ショベル |
研究開始時の研究の概要 |
過酷な災害現場で二次災害防止のため遠隔操縦油圧ショベルが使用されるが、限られたセンサデータを用いた操作は事故リスクが高い。転倒事故を防ぐために、物理モデルを用いて機体挙動を予測するシステムが提案されたが、計算時間の制約から転落、滑落、衝突など他の事故に対応することは困難である。本研究では、DNN(Deep Neural Network)を活用し、物理モデルに依らない危険性予測アプローチを採用する。DNNによって各種危険性を瞬時に予測し、事故の危険がある場合には、自動的に動作を停止または回避する事故防止システムを提案する。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、DNN(Deep Neural Network)を用いて各種危険性を瞬時に予測し、事故の危険がある場合には、自動的に動作を停止、または回避する事故防止システムの実現を目指している。2023年度の研究内容は以下の通りである。 DNNを用いて油圧ショベルの現在から1秒後までの最大傾斜角を高速に予測するシステムを構築した。このシステムは、複雑な物理モデルの解析を必要とせず、センサーデータと将来の機体傾斜角の関係を直接学習して予測を行う。具体的には、3次元点群を鳥観図に変換し、CNN(Convolutional Neural Network)に入力することで、高速な予測が可能となった。シミュレーションによる検証では、予測誤差は0.056rad、予測時間は約2.79msであった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していたシミュレーション環境の構築と、機体挙動を予測するDNNモデルの提案が順調に進展しているため、おおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
予測精度の向上のため、現在のCNNモデルに加え、LSTMなどの時系列ネットワークの適用を検討する。これにより、時間的な依存関係を考慮したより精度の高い予測が可能になると期待される。また、シミュレーション環境を活用して自動的に地形を生成し、シミュレーションを行うことで、多様な環境下でのデータを自動的に収集することも検討する。このアプローチにより、様々な作業環境に対応した予測モデルの構築が可能となる。さらに、転倒予測モデルの推論結果に基づき事故を防ぐシステムの検討を進める予定である。
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