研究課題/領域番号 |
23K13305
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分20020:ロボティクスおよび知能機械システム関連
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研究機関 | 株式会社国際電気通信基礎技術研究所 |
研究代表者 |
大西 裕也 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, インタラクション科学研究所, 研究員 (70881043)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ソーシャルタッチインタラクション / ヒューマンロボットインタラクション |
研究開始時の研究の概要 |
申請者はユーザに安心感を与える抱擁ロボットを構築するための研究を行っている.具体的な長期目標として,未就学児である子供にとって安全・安心な抱擁ロボットを構築することを目指す.但し,この目標を実現するために,本研究では以下の2つの課題に取り組む. 1. ロボットが子供に対して物理的に安全に抱擁できるのかといった技術的課題 2. 子供が心理的に安心してロボットと抱擁できるのかといった認知的課題
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研究実績の概要 |
本研究の目的は,課題1「ロボットが子供に対して物理的に安全に抱擁できるのかといった技術的課題」及び課題2「子供が心理的に安心してロボットと抱擁できるのかといった認知的課題」に取り組み,未就学児の子供にとって安全・安心な抱擁ロボットを構築することである.この目的に向けて,次の成果が得られた. 本研究では,着ぐるみサイズのクマを模したぬいぐるみ型のロボットMoffulyを用いて各課題に取り組んだ.課題1については,座椅子に座った子供の背後からロボットが抱擁すること,ロボットの腕に組み込まれたサーボモータのトルクを適宜調整することにより,安全に子供と抱擁する仕組みを実現した.これらの抱擁動作により,子供が本を読む・勉強に取り組むなどのタスクを行いながらロボットとの触れ合いも可能となった.課題2については,ロボットが抱擁しながら子供の頭を撫でる動作を行うこと,ロボットと触れ合うことに抵抗を感じた子どもに対してはソーシャルリファレンスの手法を取り入れることにより,子供が安心してロボットと触れ合える仕組みを実現した.これらの成果を日本ロボット学会学術講演会で発表した.また,これらの成果を踏まえ抱擁しながら子供の頭を撫でることの効果を調査する実験室実験を継続している.さらに,上記の仕組みを備えたロボットを保育施設に設置し,そこに通う未就学児を対象とした実証実験を実施した.現在は実験室実験の追加データを収集しており,完了後,国際論文誌への投稿に向けた準備を進めている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
各課題の取り組みはおおむね達成されており,その成果を踏まえた発展的な取り組みを進めている.研究実績の概要で述べた通り,現在は抱擁しながら子供の頭を撫でることの効果を調査する実験を継続している.これは当初の研究計画のスケジュールの通りであり,研究はおおむね順調に進展していると考える.
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今後の研究の推進方策 |
昨年度から継続している実験を完了させ,国際論文誌への投稿を計画している.具体的には,子供が本を読む・勉強に取り組むなどのタスクを行う中で,ロボットが抱擁しながら子供の頭を撫でる効果を調査していく.調査完了後,国際論文誌への投稿に向けた準備を進めていく.
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