研究課題/領域番号 |
23K13394
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分22020:構造工学および地震工学関連
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
五井 良直 京都大学, 工学研究科, 助教 (30831359)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2026年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
|
キーワード | 構造物ヘルスモニタリング / 異常検知 / 橋梁 / ベイズ統計 / 道路橋 / 損傷検知 / モデルアップデート / ディジタルツイン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、道路橋の遠隔的な異常診断を目的として異常検知および損傷部材同定を実施するための方法論の開発を目的とする。具体的には、先行研究において開発した異常検知技術を構造モデルに拡張し、計測データに含まれる異常値を現実の損傷に紐づけるためのモデルアップデート技術を提案する。提案手法では振動データの特性を表す時系列モデルと構造の特性を表す有限要素モデルとを相互に更新することで実測データに即したディジタルツインを構成し、振動特性の変化を有限要素モデル上の部材の剛性変化に対応付けることで損傷部材同定を行う。詳細な調査に先立って補修・補強を必要とする橋梁の損傷を推定することで重大事故リスクの低減を図る。
|
研究実績の概要 |
初年度は,当初の予定通り,異常指示指標を振動モードごとに分解するアルゴリズムを開発し,現在査読付き学術誌向けの論文を執筆中である.並行して,モードごとの異常検知を可視化するGUIの試案を作成した.また上記成果に関連する基礎研究は学術誌での公開に先立ち国際学会IALCCE2023にてプロシーディング論文"Uncertainty quantification of modal properties using half year monitoring data of a plate girder bridge"を公表し議論を行った.さらに,上記研究の基礎となる異常指示指標についての理論的な裏付けを行い,オープンアクセスの査読付き学術誌Structural Control and Health Monitoringへ論文"Bridge Damage Detection Using Ambient Loads by Bayesian Hypothesis Testing for a Parametric Subspace of an Autoregressive Model"を投稿した. 加えて,上記手法の計測手順の最適化を目指し,構造工学論文集の論文"EFI法により最適化したセンサ配置を用いた鋼鈑桁橋のベイズ異常検知"の執筆に共著者として参画した.この論文は構造工学論文集Vol.69A論文賞を受賞している. また,計画を前倒しし,第二年度の目標である重み付き最適化問題の理論式の試案を構成した.データ同化に用いる骨組みモデルについてもプロトタイプを作成したが,現時点で実測における振動数をうまく再現できてない.当初の予定通り,今年度中にデータ同化及びモデル化の手法について提案する予定である.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の予定通り,振動モードごとの異常検知アルゴリズムが作成されたことに加え,当初予定を前倒ししてモデル化およびデータ同化手法の開発に着手している.
|
今後の研究の推進方策 |
当初の方針を継続する.すなわち,第二年度は簡易なモデル化及びデータ同化手法の開発,第三年度は上記手法を応用した異常検知手法の開発,第四年度は有効性の検証,第五年度は総括及び実証を主な目的とする.
|