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日本における土・石積み構法に関する研究 兵庫県丹波篠山市の灰屋に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K13479
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分23030:建築計画および都市計画関連
研究機関岐阜市立女子短期大学

研究代表者

畑中 久美子  岐阜市立女子短期大学, その他部局等, 准教授 (50714705)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード灰屋 / 丹波篠山市 / 組積工法 / 土積み / 団子積み / 3Dスキャン / 小屋 / 農業 / 土壁
研究開始時の研究の概要

丹波篠山市には、築百年程度の土・石積み壁で構成された小屋が数多く現存する。それは 灰屋と呼ばれており、黒豆の栽培時に必要な肥料となる焼灰を作る小屋として使 われている。灰屋は、農家が自ら作った事例もあり、耐用年数が長いものも多い。このことから現代の建築が目指すべき持続可能性がこの灰屋にはあると考えた。土壁は環境優位性に優れ、これからの建築への活用を進めるべき素材である。
本研究では、土・石積み構法の壁が現代建築における土壁構法の選択肢となるための基礎資料となることを 目標として、丹波篠山市の灰屋について建物の構成やルーツ、その利用方法を調査し、その建築的特質を明らかにするものである。

研究実績の概要

丹波篠山市には、築百年程度の土・石積み壁で構成された小屋が数多く現存する。それは灰屋はんやと呼ばれており、黒豆の栽培時に必要な肥料となる焼灰を作る小屋として使われている。灰屋は、農家が自ら作った事例もあり、耐用年数が長いものも多い。このことから現代の建築が目指すべき持続可能性がこの灰屋にはあると考えた。
本研究では、丹波篠山市の灰屋について建物の構成やその利用方法を調査し、筆者らの既往研究結果と総合しその建築的特質を明らかにするものである。
研究の方法として、1)灰屋の分布調査、2)灰屋の実測および聞き取り調査、3)渡来構法としての可能性の調査、4)実測・聞き取り調査の整理、の4つを挙げている。現在、これらの方法を用いて31件の灰屋の調査が出来ている。今までに実測調査や聞き取り調査した22件の灰屋は妻入りのものが多かったことに比べて、2023年10月に調査した大野・矢代地区の灰屋ものは平入の灰屋が多かった。さらに、3Dスキャンを行うことで、コンベックスでは拾い切れない土壁の形状を把握することができた。
研究の発表としては、2023年10月に大野・矢代地区の灰屋9棟を調査し、纏めたものを2024年9月開催の日本建築学会大会で発表するために梗概としてまとめ、4月上旬に投稿した。
また、2024年2月24日に丹波篠山研究発表会(丹波篠山研究会主催)に参加し、灰屋の研究を発表した。その結果、神戸大学や立命館大学等篠山で調査を行う研究者や行政の方々と繋がることができた。さらに丹波篠山研究会に参加することにもなった。同時に今まで調査した灰屋の結果をまとめ、日本建築学会計画系論文集に年内投稿を目指している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

特徴的な灰屋の事例調査や聞き取り調査は完了しているため、それらを分析し、まとめる段階にある。
年内に日本建築学会計画系論文集に投稿することができた場合、来年度は韓国の調査準備に入ることができるため、概ね計画通りに進んでいる。

今後の研究の推進方策

灰屋の研究を日本建築学会の計画系論文集に年内に投稿することを第一の目標とする。さらに丹波篠山市とも連携を取り、農業遺産としての灰屋の活用・保全や灰屋ウオークなどの資料として研究の成果を提供できればと考えている。
篠山の郷土史などを見ても大陸からの文化の渡来に関する記述は見当たらない。しかし、灰屋の土積みに類似する土壁や土塀を下調べし、今までの研究で蓄積した調査方法を活用し、韓国での実測調査を実施したい。勤務する大学の韓国籍教員から、韓国のKakao Mapを教えていただいた。今までの研究では、実地調査前にGoogleストリートビューで事前調査をおこない、調査対象を絞って動く手法を得たため、その手法を応用したい。円安のため、予定している計画よりも日程等が短くなるかもしれないので、計画を練って渡航することが必須である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 日本における土と石を用いた組積構法に関する研究 その17  兵庫県丹波篠山市大野・矢代地区における灰屋(はんや)の構成調査と3Dスキャン2024

    • 著者名/発表者名
      畑中久美子,西田亮太朗, マルティネスアレハンドロ,村本 真
    • 学会等名
      日本建築学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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