研究課題
若手研究
多様な天文衛星に共通して、観測機器の冷却要求が厳しさを増している。そこで本研究は、電力を用いずに高効率な極低温冷却を実現する「極低温相変化型パッシブ冷却器」を提案し、内部凝縮熱流動の理解に基づく設計理論の確立を目的とする。具体的には、流動様式・ボイド率・温度分布の同時計測によって、低質量流束条件の凝縮熱伝達メカニズムを明らかにし、動作温度80 K級の極低温ループヒートパイプの高精度な熱流動モデルを構築する。さらに、4K熱真空環境において極低温相変化型パッシブ冷却器の特性評価を行い、熱数学モデルを検証することで、研究目的を達成する。