研究課題/領域番号 |
23K13512
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分25010:社会システム工学関連
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
長濱 章仁 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 助教 (40822797)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 新興国道路交通 / 異種混合社会システム / 交通流 |
研究開始時の研究の概要 |
世界で見られる道路交通渋滞は、QoL低下を引き起こす重大な問題である。渋滞問題に対処するべく今日まで様々な提案がなされているが、交通上の規律や個人のモラルを高める必要があった。しかし、規律の受容性やモラルは国や地域によって様々である。 本研究は、比較的交通規律が緩やかな新興国交通(混合交通)の、効率性とその源泉を明らかにするべく、a) 混雑状態・b) 車両タイプの混合割合・c) 混在する各タイプの車両のグループ化行動、それぞれが交通の効率におよぼす影響を明らかにする。 本研究は社会の規律/モラルの多様化に対して、いかに社会システムを維持向上させるかという問題に対する箱庭的研究である。
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研究実績の概要 |
2023年度は研究計画に基づき、混合交通の相・車種の混合割合に着目しながら、交通効率の良否を検証した。具体的には、Passenger car unit(PCU)を用いた基本図に基づく解析をすることで、車種の混合割合が変化する交通でも評価基準を変化させない交通特性が実現された。 結果、自由流相の中でも車種の混合割合が特性に影響する領域としない領域がわかれることが明らかになった。さらに、どの車種が多く交通に存在しているかによって、その領域は変化した。以上よりPCUを用いた上で、混合交通は車種の混合割合によって異なる特性を呈することが明らかになった。 また2024年度前半から着手する予定であった、車両のグループ化と交通特性に関する研究も先行して開始した。グループ化が進むことで自由流相においては交通効率が向上する傾向が見られており、今後他の交通の相においても検証を推進する。 加えて、本研究を進めるに従い混合交通シミュレーションを用いて交通効率の検証を行う有用性も見出した。しかしながら現存の混合交通シミュレーターの特に車両発生モデルは、ランダムに車両発生をさせるものが多くあり、混合割合に加えてグループ化を考慮するものは存在しない。そこで、車両発生モデルの試作・改善に取り組んだ。具体的には、グループ化している車両とそうでない車両を分けつつ予測する機械学習モデルの導入を行い、その性能評価を行った。予測精度は、一部車種で向上したものの性能改善の余地がある状況である。またグループ化車両とそれ以外の分離も適切でなかったため、新たな機械学習手法を提案した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画通り車種の混合割合が交通効率におよぼす影響を明らかにした。また先行して、グループ化行動が効率に及ぼす影響に関する検討に着手している。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は先行して開始した、グループ化行動が効率に及ぼす影響に関して検討を進める。加えて、研究推進途中で着想を得たシミュレーションによる検討のためのモデル作成も推進する。さらに、必要に応じて研究代表者が保持している交通データの拡充も行い、研究結果の普遍性を高める予定である。
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