研究課題/領域番号 |
23K13549
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26020:無機材料および物性関連
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
松本 凌 国立研究開発法人物質・材料研究機構, ナノアーキテクトニクス材料研究センター, 研究員 (10883960)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 電気二重層トランジスタ / 圧力 / ダイヤモンド / 高圧力 / イオン液体 |
研究開始時の研究の概要 |
電気二重層トランジスタ (EDLT) の高圧力下駆動は電子材料の物性を司る結晶構造とキャリア密度の同時制御を可能にする、次世代の材料開発における革新的な技術となることが期待される。しかしながら、この実現に不可欠なイオン液体の温度・圧力相図が未解明であるため、EDLTの高圧力下駆動は未だ確立されていない。本研究では申請者独自の技術である高温高圧物性測定法によってイオン液体の温度・圧力相図を明らかにすることで、EDLTの高圧力下駆動の実現を目指す。
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研究実績の概要 |
初年度である2023年度は、ダイヤモンドアンビルセルの中で電気二重層トランジスタを駆動するためのゲート電極やソース電極を、通常の金属からホウ素ドープダイヤモンド電極に置き換えるための検討を行った。その結果、特に懸念されたゲート電極の材料をホウ素ドープダイヤモンド電極に置換しても、従来と同様に電気二重層トランジスタによるチャネルの電気抵抗変調を観測することに成功した。また、今後さらなる高圧力下での駆動に向けて、ダイヤモンドアンビルの形状を平板状から凸状に変更し、かつ電気二重層トランジスタの動作は平板状の場合と同等の特性が得られた。さらに、チャネル部を通常の電解質と反応する可能性のある物質から、電解質と科学的に安定なホウ素ドープダイヤモンドに置換した。その結果、通常のチャネル材料を用いた場合と同等のトランジスタ動作を確認した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画書に掲げた初年度の達成目標は、①ゲート電極等の電極材料をホウ素ドープダイヤモンドに置換し、動作を確認する、②ダイヤモンドの形状を平板状から凸状に変更する、の2点である。これに対し本年度は「研究実績の概要」でも述べたように、ホウ素ドープダイヤモンドから成るゲート電極を用いて電気二重層トランジスタを駆動することに成功した。また、ダイヤモンドアンビルを凸状の形状にした場合でも、電気二重層トランジスタを駆動できたことから、おおむね順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
本年度はおおむね順調通り進んだため、来年度も計画書通りの遂行を目指す。まずは、ダイヤモンドアンビルセルにイオン液体を充填し、様々な温度・圧力条件でゲート電圧を印加する。この時のゲート・ソース間のリーク電流測定、ラマン分光測定、X線回折測定などからイオン液体の状態を観察し、温度・圧力相図を作成していく予定である。目標とする温度・圧力条件は500℃・10 GPa程度とし、この範囲でEDLTを動作させる際の最適条件を明らかにする。 一方、研究を進める過程で、新たな知見と今後の展望を得たため、来年度から検討を進める予定である。現在は電解質にイオン液体を使っているため高圧力下では凍結して動作しなくなるという問題点が生じるが、電解質に固体イオン伝導体を用いれば、このような問題が生じない可能性がある。この固体電解質の利用についても検討していく。
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