研究課題/領域番号 |
23K13575
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分26050:材料加工および組織制御関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
巽 裕章 大阪大学, 接合科学研究所, 講師 (00961757)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 半導体実装 / 複合材 / はんだ / 光造形3Dプリンティング / SLA / ラティス構造 / 光造形3Dプリンティング(SLA) |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、電力制御用パワー半導体のはんだ接合部の高熱伝導・低熱膨張化のため、はんだの溶融浸透現象を活用したはんだ/カーボン微細複合構造の設計・創出と、当該構造が接合部の熱伝導率と線膨張係数に与える影響の解明を目的とする。具体的には、有限要素法(FEM)シミュレーションを援用して設計したラティス構造を光造形3Dプリンタで造形し、真空加熱で炭化・収縮させてカーボンマイクロラティスを作製する。これにはんだを溶融浸透させることで、独自の微細複合構造を接合部内に創出する。
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研究実績の概要 |
本研究は、電力制御用パワー半導体のはんだ接合部の高熱伝導・低熱膨張化のため、はんだの溶融浸透現象を活用したはんだ/カーボン微細複合構造の設計・創出と、当該構造が接合部の熱伝導率と線膨張係数に与える影響の解明を目的とする。具体的には、有限要素法(FEM)シミュレーションを援用して設計したラティス構造を光造形3Dプリンタで造形し、真空加熱で炭化・収縮させてカーボンマイクロラティスを作製する。これにはんだを溶融浸透させることで、独自の微細複合構造を接合部内に創出する。 本年度はカーボンマイクロラティスの設計・作製技術として、3Dモデリングと有限要素法シミュレーションによるラティス構造の設計手法、光造形3Dプリンタを用いたラティス構造の造形手法、および雰囲気中加熱による炭化処理手法を検討した。その結果、実際に導入した一連のソフトウェア・装置を用いて、ラティス構造の設計・シミュレーション手法の習得、スケールアップしたモックアップの造形の実証、および、真空炭化処理による90%以上の収縮率を達成したカーボンラティス作製の実証を完了した。特に、前駆体となる光造形レジンの種類、炭化処理工程の温度、および、加熱雰囲気の条件が作製されたラティス構造の特性と形状に大きな影響を及ぼすことを明確化した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
光造形3Dプリントと真空炭化処理を通じてカーボンラティスの作製に成功した一方、炭化時の変形と予期せぬ変質が生じており、安定した作製プロセスの確立には至っていない。これまでに検討していなかった形状的パラメータがその原因の可能性が高いことをすでに把握しており、次年度以降に十分挽回可能である。
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今後の研究の推進方策 |
光造形3Dプリントと真空炭化処理のパラメータスタディを通じた、安定したラティス作製プロセスの確立を優先する。続いて、得られた造形体の結晶構造と諸特性の評価と、はんだとの複合化プロセスを実施していく。以上の取り組みを通じて、はんだ/カーボン微細複合構造の設計・創出を実現する。
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