研究課題
若手研究
神経剤-ヒト血清アルブミンアダクトは、主要なアダクトのひとつであり、その酵素消化によって得られる神経剤-チロシンアダクトの分析は、神経剤曝露の証明法として有効である。しかしこの方法は、神経剤VXをはじめとするV剤や新たな神経剤ノビチョク類に対して検出下限が不足しているという問題があった。そこで申請者は、①アミノ酸の分解反応と気化による夾雑物除去によってチロシンアダクトを精製する前処理法、及び②トリアジン上での芳香族求核置換反応の高い反応性を利用する誘導体化法の開発により、あらゆる神経剤-チロシンアダクトの高感度分析の実現を試みる。