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ヒト尿中α1-酸性糖タンパク質の簡便定量を実現する発光物質の創出

研究課題

研究課題/領域番号 23K13778
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分34020:分析化学関連
研究機関国立研究開発法人産業技術総合研究所

研究代表者

蟹江 秀星  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 研究員 (10828304)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード生物発光 / α1-酸性糖タンパク質 / ウミホタルルシフェリン / 発光 / ルシフェリン / ウミホタル
研究開始時の研究の概要

α1-酸性糖タンパク質(AGP)は、ヒトやその他のほ乳類の血中や尿中にみられる生体分子である。AGPの存在量は疾患状態に応じて変化するため、AGP量を簡便・迅速に調べる手法の開発が進められている。研究代表者は「AGPを含むヒト血清試料にウミホタル由来の発光物質を加えると直ちに発光し、その発光量がAGP量と相関する」ということを見出した。しかしながら、尿に含まれるAGPは微量であるため、検出感度の問題から尿中AGPの定量には、ウミホタル由来の発光物質を利用できないという問題がある。そこで本研究では、発光量に基づく尿中AGP定量に利用可能な発光物質を創出することを目指す。

研究実績の概要

α1-酸性糖タンパク質(AGP)は、ヒトやその他のほ乳類の血中や尿中にみられる生体分子である。AGPの存在量は癌や心疾患など、疾病状態に応じて変化するため、バイオマーカーの1つとして注目を集めており、AGP量を簡便・迅速に調べる手法の開発も進められている。これまでに研究代表者は「AGPを含むヒト血清試料にウミホタル由来の発光物質(ウミホタルルシフェリン)を加えると直ちに発光し、その発光量がAGP量と相関する」ということを見出した。しかしながら、尿に含まれるAGPの量は血中に含まれるAGPと比べると微量であるため、検出感度の問題から尿中AGPの定量には、ウミホタルルシフェリンを利用することができないという問題がある。そこで本研究では、ウミホタルルシフェリンを起点とし、発光量に基づく尿中AGP定量に利用可能な発光物質を創出することを目指す。
2023年度はヒトAGPとの混合によって発光するために必要なウミホタルルシフェリンの化学構造に関する知見を得ることを目的とし、ウミホタルルシフェリンのアナログ化合物の合成および分析条件の検討を行った。加えて、市販されていないキラリティの異なる2種類のウミホタルルシフェリン(R体およびS体のウミホタルルシフェリン)をキラルカラムを用いた方法によってウミホタルルシフェリンのエナンチオマー混合物から調製することに成功し、ウミホタルルシフェリンのキラリティによってヒトAGPと混合した際の発光量が異なることを見出した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

S体のウミホタルルシフェリンよりもR体のウミホタルルシフェリンをヒトAGPと混合した場合のほうがより発光強度が大きいことを見出し、その結果を含む内容の論文を発表することができたため。

今後の研究の推進方策

これまでに得られた知見を指針として、ウミホタルルシフェリンの多様なアナログ化合物を設計・合成し、それぞれのアナログ化合物についてヒトAGPやその他の哺乳類のAGPと混合した際の発光量を調べるとともに比較する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Bioluminescence of (R)-Cypridina Luciferin with Cypridina Luciferase2024

    • 著者名/発表者名
      Kanie Shusei、Wu Chun、Kihira Kiyohito、Yasuno Rie、Mitani Yasuo、Ohmiya Yoshihiro
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 25 号: 5 ページ: 2699-2699

    • DOI

      10.3390/ijms25052699

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 生物発光を利用した分析技術の高度化を目指した研究開発2024

    • 著者名/発表者名
      蟹江 秀星
    • 学会等名
      産総研北海道センターシンポジウムin札幌
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ウミホタルが保有する発光物質のヒトα1-酸性糖タンパク質定量への利用2023

    • 著者名/発表者名
      蟹江 秀星、三谷 恭雄
    • 学会等名
      第21回 産総研・産技連LS-BT合同研究発表会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ヒトのα1-酸性糖タンパク質を利用したウミホタルルシフェリンの発光反応2023

    • 著者名/発表者名
      蟹江 秀星、三谷 恭雄
    • 学会等名
      第96回日本生化学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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