研究課題/領域番号 |
23K13811
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36010:無機物質および無機材料化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
清原 慎 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (20971881)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | マテリアルズインフォマティクス / 第一原理計算 |
研究開始時の研究の概要 |
第一原理計算は、結晶構造の情報のみから材料の物性を知ることができる手法であり、現代の計算材料科学において欠かすことはできない。第一原理計算を加速させるために、本研究では、機械学習を用いて結晶構造の情報のみから電荷密度を予測することを目指す。さらにその際、物理的な制約を加えることで汎用的かつ高精度の電荷密度予測モデルを構築する。
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研究実績の概要 |
第一原理計算は、結晶構造の情報のみから材料の物性を知ることができる手法であり、現代の計算材料科学において欠かすことはできない。実用的には、Kohn-Sham方程式をSelf-Consistent Field (SCF)と呼ばれる手法で解くことになる。SCFでは入力の電荷密度と出力の電荷密度が一致するように計算が行われるが、初期情報の入力として原子の電荷密度が使用されるため計算収束までに複数回SCFサイクル回す必要がある。もし限りなく解に近い電荷密度を入力として使用できたならば、必要なSCFサイクル数は激減し、計算コストを大幅に削減することが可能となる。そこで本研究では、機械学習を用いて結晶構造の情報のみから電荷密度を予測することを目指す。さらにその際、物理的な制約を加えることで汎用的かつ高精度の電荷密度予測モデル構築を試みた。本研究では、「データベース構築」、「回帰分析プログラム作成と学習」、「精度の評価」の3つのプロセスにより、電荷密度予測モデルの構築及び精度評価を行う。その中でも本研究では特に、様々な系に適用しやすい記述子の構築と予測モデル構築における物理制約の導入に力を入れる。今年度は、主に「回帰分析プログラム作成に取り組んだ。具体的には、重み係数を導入したSOAP記述子のプログラム開発し、電荷密度を予測できるようにディープラーニングと接続した。また、Hartreeエネルギーの計算、交換相関エネルギーの計算に関するプログラムをGPUで計算できるように実装し、上記のディープラーニングに接続した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では、「データベース構築」、「回帰分析プログラム作成と学習」、「精度の評価」の3つのプロセスで研究を行う。その中で、本研究と核となるのは「回帰分析プログラム作成と学習」である。このフェーズに関しては、今年度に完了したため、おおむね順調に進展しているといえる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では、「データベース構築」、「回帰分析プログラム作成と学習」、「精度の評価」の3つのプロセスで研究を行う。次年度は「データベース構築」及び「精度の評価」を行う。具体的にはすでに報告のある様々なシリコンの電荷密度を予測する手法が構築されているため、本研究との比較に適している。シリコンの様々な結晶構造に関して、電荷密度データベースを作成し、既存手法と本手法の精度の比較を行う予定である。
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