研究課題/領域番号 |
23K13832
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分36020:エネルギー関連化学
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
津田 勇希 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究員 (80964189)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 電気化学的CO2還元 / 電極触媒 / 無機/有機ハイブリッド材料 / 電解析出法 / アミノ酸 / CO2電解 / 無機/有機ハイブリッド / 電気化学 |
研究開始時の研究の概要 |
金属材料がCO2を還元し、有機物が反応中間体を安定化させる高活性且つ炭化水素選択性が高い金属/有機ハイブリッドCO2電解還元触媒を真空や高温を必要としない溶液プロセスである電解析出法で作製する。従来検討されてきたCO2還元電極触媒は主に、材料単体での還元と生成がなされており、材料に依存した活性、生成物選択性となっている。一方、金属/有機ハイブリッド電極触媒は、CO2還元は金属部、反応中間体の安定化は有機部と役割を分担するところに独自性があり、これにより、高活性・高選択性を両立するCO2電解還元触媒の実現が期待できる。
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研究実績の概要 |
二酸化炭素(CO2)の電気化学的還元は、余剰電力を利用することで、ゼロエミッションでの CO2 から有用な資源への転化が可能であることから注目されており、効率的な電解還元を実現する触媒の開発が求められている。銅 (Cu)は、金属の中で唯一CO2を電気化学的に 炭化水素へと変換することが可能であるが、炭化水素生成過電圧の高さや、還元生成物の選択性の低さが課題となっている。その解決へ向けた手段の一つとして、金属と有機材料との複合化が検討されている。本研究では、CO2還元反応中間体の安定化が期待できるアミノ酸とCuとを複合化した Cu/アミノ酸ハイブリッド膜の電解析出とそのCO2還元活性評価に取り組んだ。いずれのアミノ酸をCu電析浴に添加してもCuが析出したことをXRDで確認したが、得られたアミノ酸添加電析膜のパターンに無添加膜との差異はなく、アミノ酸導入による新しいピークやピークのブロード化は確認されなかった。得られた電析膜のラマンスペクトルにより、膜中へのアミノ酸の導入が確認された。SEM像では繊維状のCPをコーティングするような形で Cu が電析されており、無添加Cuでは粒と粒の間隔が広くCPが露出していたが、アミノ酸添加 Cuでは粒同士が密に析出していた。得られた電析膜によるCO2電解還元気相生成物のファラデー効率(FE)を算出した。Cu箔と比較すると、電析で得た無添加 CuではCH4へのFEが劇的に向上した。さらにアミノ酸を添加したCuでは無添加に比べCH4生成FEが向上し、水素発生反応が抑制されており、水素発生反応よりもCO2還元反応が優先的に起こるような反応場が形成されたと考察された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
アミノ酸導入Cu電析膜の作製に成功し、導入するアミノ酸種によってCO2電解生成物の選択性が変わることを確認できた。とりわけ、イミダゾール基を有するL-ヒスチジンを導入することでCO2からメタンへの生成効率が向上することを見出した。
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今後の研究の推進方策 |
最も効率的に二酸化炭素を炭化水素へと電解還元するアミノ酸導入Cu電析膜の作製条件を検討する。また、計算科学を取り入れ、アミノ酸導入することがなぜCO2電解生成物の選択性に影響を与えるのかを調査する。さらには反応速度の向上を目指し、ガス拡散電解に取り組む予定である。
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