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細胞周期制御に関わる新規寿命関連因子の機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K13868
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分38020:応用微生物学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

島崎 嵩史  名古屋大学, 創薬科学研究科, 助教 (50821998)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード分裂酵母 / 経時寿命 / Nnk1キナーゼ / リン酸化プロテオミクス
研究開始時の研究の概要

過去に新規寿命制御因子の同定を目的として長寿命変異株のスクリーニングが行われ、解析の対象であるnnk1変異株が取得された。全ゲノムシークエンス解析の結果、機能未知の遺伝子nnk1+において変異(nnk1-35変異)が確認され、この変異が長寿命の表現型の原因であることが明らかとなった。nnk1+遺伝子は生育に必須であり、nnk1変異株も高温感受性の表現型を示すが、解析の結果、Nnk1タンパク質が寿命制御だけでなく細胞周期の制御に関与することが示唆された。本研究ではこのNnk1タンパク質の生理学的機能を明らかにし、Nnk1タンパク質による寿命制御および細胞周期制御メカニズムの解明を目指す。

研究実績の概要

本研究では分裂酵母における新規寿命制御因子であるNnk1タンパク質の機能解析を行なっている。Nnk1タンパク質はC末端側の領域にキナーゼドメインを保持していることからキナーゼとしての機能を保持していると考えられるが、そのリン酸化基質や生理学的機能は明らかになっていない。まず、Nnk1タンパク質のリン酸化標的を明らかにするために、Nnk1タンパク質の活性が低下した変異株を用いてリン酸化プロテオミクス解析を行なった。その結果、Nnk1タンパク質の活性が低下すると、主にグルコースやビタミンなどの細胞内への栄養取り込みに関与する各種トランスポーターのリン酸化レベルが大きく低下することが明らかになった。また、逆にNnk1タンパク質を過剰発現した際のリン酸化プロテオミクス解析や、Nnk1タンパク質のプルダウンアッセイを行うために分裂酵母の細胞内でNnk1タンパク質の過剰発現を試みたが、うまく過剰発現されず少量のタンパク質しか発現されなかった。この過剰発現されない原因を特定した結果、Nnk1タンパク質がプロテアソームで分解の制御を受けており、さらにNnk1タンパク質のN末端側の領域がその分解制御の標的になっていることが明らかになった。そこで、Nnk1タンパク質のN末端側の領域を削り、改めて分裂酵母の細胞内で発現したところ、十分な発現量が得られたことが確認された。またこのN末端側を欠損させたNnk1タンパク質は、全長のNnk1と同等の活性を保持することが変異株の相補実験によって保障されている。現在、この過剰発現が可能なNnk1タンパク質を用いて、前述のリン酸化プロテオミクス解析やプルダウンアッセイを進行中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

Nnk1タンパク質不活性化時のリン酸化プロテオミクス解析は予定通り実施できたが、過剰発現時のリン酸化プロテオミクス解析やプルダウンアッセイは研究実績の概要に記述した通り、予期しなかったNnk1タンパク質の分解によって実施できていなかった。しかし、分解の原因を特定し、その対処法も取ることに成功したため、これら2つの解析についても実施可能であると考えている。

今後の研究の推進方策

当初行えなかったNnk1タンパク質の過剰発現時のリン酸化プロテオミクス解析と、プルダウンアッセイを引き続き行なっていく予定である。これら2つの解析と、先行して実施したNnk1タンパク質不活性化時のリン酸化プロテオミクス解析の結果を統合し、Nnk1タンパク質がどのような基質をリン酸化するのかを明らかにしていきたい。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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