研究課題
若手研究
表皮細胞は、分化を繰り返すことで「表皮多層構造」を形成する。胎児の表皮形成は、羊水で満たされた羊膜内腔で進行するため、羊水中には表皮形成を促進する因子が存在すると考えられる。しかし、表皮細胞を液体培地中で培養する「液相培養」では、多層構造の再現が困難であり、羊水由来因子を介した表皮形成促進機構については未解明な点が多い。本研究では、ヒトを含む有羊膜類の中でも、短い胎生期間で成熟した表皮構造を獲得するニワトリに着目し、採取したニワトリ羊水中から表皮形成を強く促進する因子を探索、同定する。さらに、当該の羊水由来因子が、どのように表皮形成を促進するのか、その分子機構の解明を目指す。