研究課題/領域番号 |
23K13906
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
粟飯原 睦美 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(生物資源産業学域), 講師 (60596211)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 紫外線LED / 次亜塩素酸ナトリウム / 過酸化水素 / 衛生管理 / バイオフィルム / 食中毒予防 |
研究開始時の研究の概要 |
食中毒原因菌が形成するバイオフィルムは、薬剤による抵抗性が高く殺菌効果を低下させるやっかいな菌体分泌物である。一旦バイオフィルムが形成されると、緩和な方法では除去できず、ブラシ等を使用し物理的に剥がす以外に方法はない。そこで、水流を用いて水圧による物理的除去と、紫外線発光ダイオード(Ultraviolet-Light Emitting Diode, UV-LED)従来の殺菌剤との併用によって、殺菌とバイオフィルム形成抑制が可能になると考えた。水流を光導管に用いたUV-LEDによる殺菌効果とバイオフィルム形成能への効果、および殺菌剤との併用効果を調べ、衛生環境を向上させる新規技術の開発を目指す。
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研究実績の概要 |
食中毒原因菌が形成するバイオフィルムは、薬剤による抵抗性が高く殺菌効果を低下させるやっかいな菌体分泌物である。一旦バイオフィルムが形成されると、緩和な方法では除去できず、ブラシ等を使用し物理的に剥がす以外に方法はない。そこで、水流を用いて水圧による物理的除去と、紫外線発光ダイオード(Ultraviolet-Light Emitting Diode, UV-LED)と従来の殺菌剤との併用によって、殺菌とバイオフィルム形成抑制が可能になると考えた。水流を光導管に用いたUV-LEDによる殺菌効果とバイオフィルム形成能への効果、および殺菌剤との併用効果を調べ、衛生環境を向上させる新規技術の開発を目指す。 2023年度はUV-LEDと殺菌剤(次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素)併用による殺菌効果の評価を行った。まず、殺菌指標として大腸菌ATCC25922、黄色ブドウ球菌ATCC25923を用いてUV-LEDと殺菌剤による各単独処理による殺菌効果を評価した。次にUV-LEDと殺菌剤を併用し殺菌効果を評価した。 殺菌効果は殺菌処理前後の菌液を寒天培地に塗沫し、生成したコロニー数をLog生存比として求めた。大腸菌と黄色ブドウ球菌、いずれにおいてもUV-LEDと殺菌剤(次亜塩素酸ナトリウム、過酸化水素)併用による殺菌の相乗効果が得られた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
殺菌指標として大腸菌ATCC25922、黄色ブドウ球菌ATCC25923を用いてUV-LEDと殺菌剤による各単独処理による殺菌効果を評価し、次にUV-LEDと殺菌剤を併用し殺菌効果を評価した。大腸菌と黄色ブドウ球菌、いずれにおいてもUV-LEDと次亜塩素酸ナトリウムあるいは過酸化水素との併用による殺菌の相乗効果が得られた。今年度の研究成果としてはおおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今年度は、殺菌メカニズムについての検討を行う。 これまで365 nm UVA-LED照射により細胞中においては酸化ストレスを介して殺菌効果を発揮することを明らかにしているが、その作用が殺菌剤との併用によりどの程度高まっているのかどうかは明らかになっていない。そこでまずUV-LEDと殺菌剤を併用する際において、殺菌剤の残留濃度の確認を行う。殺菌後の核酸を抽出し、核酸への酸化障害(8-OHdG)の定量やROS消去剤を用いて殺菌効果の違いを比較検討する。 また、細菌の対数増殖期と静止期では殺菌刺激に対する感受性が異なっており殺菌効果も異なることから、それぞれのフェーズにおいてマーカー測定を行う。
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