研究課題/領域番号 |
23K13910
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
北風 智也 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 助教 (50874278)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ビタミンA / 運動 / 骨格筋 / マイオカイン / 近接依存性標識法 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋は運動やエネルギー代謝を担うだけでなく、マイオカインと呼ばれる生理活性物質を産生する分泌器官としての働きを持つ。骨格筋の量やエネルギー代謝能を向上させる食品成分の探索は広く行われているが、マイオカインの評価はほとんど行われていない。本研究では、培養細胞とマウス骨格筋での食品成分によるマイオカイン分泌能の評価系を構築し、食品成分として特に脂溶性ビタミンであるビタミンAに応答する新規マイオカインの機能を砕石することで、マイオカインを介したビタミンAの新しい機能性を明らかにすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
骨格筋は運動やエネルギー代謝を担うだけでなく、マイオカインと呼ばれる生理活性物質を産生する分泌器官としての働きを持つ。骨格筋の量やエネルギー代謝能を向上させる食品成分の探索は広く行われているが、マイオカインの評価はほとんど行われていない。本研究では、食品成分によるマイオカイン分泌能の評価系を構築し、食品成分として特に脂溶性ビタミンであるビタミンAに応答する新規マイオカインの機能を解析することで、マイオカインを介したビタミンAの新しい機能性を明らかにすることを目的とした。マイオカイン分泌能の評価系として、近接依存性ビオチン標識法を用いて分泌タンパク質をビオチン標識後、ストレプトアビジン担体でビオチン標識されたタンパク質を単離する実験系の確立を目指した。近接依存性ビオチン標識法では、大腸菌由来のビオチンリガーゼを改変した酵素TurboIDを用いた。分泌タンパク質は小胞体を介して細胞外へと分泌されるため、小胞体局在型Turbo-IDの発現プラスミドを作製し、マウス筋芽細胞C2C12細胞での安定発現株を作製した。Turbo-IDの小胞体への局在と、分泌タンパク質のビオチン化が確認できたため、本安定発現株をマイオカイン分泌能の評価系として用いることとした。ビタミンAに応答する新規マイオカインの候補であるHtrA3は小胞体局在型Turbo-ID安定発現株の培養上清中にビオチン化された状態で存在した。また、HtrA3の高発現は筋分化や筋肥大を促進することを明らかにした。以上のことから、HtrA3は筋分化や筋肥大促進作用を有する新規のマイオカインであることが示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
マイオカイン分泌能の評価系を構築できた。また、新規マイオカインとしてHtrA3を同定できたため。
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今後の研究の推進方策 |
マイオカイン分泌能の評価系を用いて、新規マイオカインを探索する他、in vivoでのマイオカイン分泌能評価系の構築も進めていく。 また、同定されたマイオカインHtrA3のさらなる機能解析を進める。
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