研究課題/領域番号 |
23K13918
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分38050:食品科学関連
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研究機関 | 新居浜工業高等専門学校 |
研究代表者 |
田頭 歩佳 新居浜工業高等専門学校, 生物応用化学科, 助教 (40847282)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | リゾチーム / ペプチド / 抗炎症 / アミノ酸配列 / リゾチーム由来ペプチド |
研究開始時の研究の概要 |
卵白などに豊富に含まれているリゾチームは、トリプシン処理によって得られた分解断片も抗炎症効果を有することが明らかになっている。そこで、本研究の目的は、リゾチーム由来ペプチドの抗炎症効果の作用機序を明らかにすることにある。特に、各種ペプチドの配列に共通するアミノ酸およびそのジペプチド、トリペプチドの抗炎症作用を検討することで、アミノ酸配列と抗炎症効果の相関関係を明らかにする。
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研究実績の概要 |
卵白などに豊富に含まれているリゾチームは、トリプシン処理によって得られた分解断片も抗炎症効果を有することが明らかになっている。そこで本研究の目的は、リゾチーム由来ペプチドの抗炎症効果の作用機序を明らかにすることにある。 これまでの研究において、トリプシン処理したリゾチーム断片のうち、HPLCにより分画した2つの画分に抗炎症効果が認められており、それら画分に含まれている3種類のオリゴペプチド(それぞれ7残基、8残基、12残基)に着目した。本年度は各オリゴペプチドが炎症状態に誘導したマクロファージ様細胞株RAW264.7の炎症誘導物質産生に与える影響を検討した。その結果、すべてのオリゴペプチドは、炎症性サイトカインであるインターロイキン(IL)-6の産生を抑制したが、腫瘍壊死因子(TNF)-αは1種類のオリゴペプチドでのみ抑制がみられた。両方の炎症性サイトカインを抑制したオリゴペプチドは、他2種類に比べ、疎水性ペプチドが連続して結合しており、より疎水性が大きいことから、細胞内に取り込まれて細胞内で作用を示している可能性が示唆された。近年D-アラニンによる腸管炎症抑制効果が報告されており、本研究で用いたオリゴペプチドについてもアラニンが含まれている。今後、他の炎症性サイトカインに与える影響を検討を進めるとともに、アラニンを筆頭に疎水性アミノ酸の結合が多い配列部分に着目して、解析を行っていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
他の炎症物質の活性評価が遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
今後は他の炎症関連物質に与える影響を進めるとともに、予定通り作用機序の解明を進めていく。また、抗炎症作用が報告されているアミノ酸が連続して結合している配列にも着目して検討を行う予定である。
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