研究課題
若手研究
森林には昆虫をはじめとした多様な種の生物が生息しているが、その栄養源・生息場所として枯死木は重要な役割を果たしている。本研究では、枯死木に関わる生物多様性の維持機構の解明を目指し、「枯死木を分解する腐朽菌類が、枯死材性昆虫に多様な生息場所・餌資源を提供することで、その高い種多様性に貢献している」という仮説を提案し、検証する。具体的には、①木材腐朽菌類の種により枯死木の特性は異なるか、②枯死材性昆虫が特定の菌種による腐朽材への選好性を示すか、③野外の枯死木において腐朽菌類の種や機能の多様性と昆虫の多様性に関係がみられるか、などの点を室内実験、野外操作実験、野外調査等により検証する。