研究課題
若手研究
木質バイオマスに含まれるリグニンは、木質バイオマスから単離する過程で、高エネルギー処理によって化学構造を複雑に変化させる。その結果、化学構造が部分的にしか特定できないような多様かつ複雑な生成物として得られる場合が多い。申請者はこの点がリグニンの素材化を困難にしていると考え、リグニンの化学構造の多様化を抑制することに主眼を置いた木質バイオマスの変換プロセスを提案する。具体的には (1) リグニンの分子内縮合を抑制する保護剤と、(2) 低温から常温でセルロースを膨潤・溶解できる溶媒の組み合わせを模索し、最適な反応条件を本研究にて開発する。