研究課題
若手研究
アサリ資源の危機的な低迷や慢性的なマガキの採苗不良の要因として餌料不足が指摘されており,餌料環境の正確な把握は,二枚貝類増養殖を取り巻く諸問題解決のための重要課題と位置付けられている。ところが,天然海域における二枚貝の「適餌料」は明らかになっておらず,餌料環境の正確な評価は不可能な状況にある。天然海域の微細藻類の中には二枚貝の摂食に適さない「大きい」種や,消化に適さない「堅い」種も多い。本研究では,DNAメタバーコーディングやナノインデンテーションなどの手法を組み合わせて,上述の基準に基づいた新たな二枚貝の餌料環境指標を開発するとともに,その実用性を天然海域において検証することを目指す。