研究課題
若手研究
超高齢化社会に直面する本邦では、アルツハイマー型認知症などの神経変性疾患の患者数が増加の一途を辿る。その低減が社会的課題となっているが、治療法は確立されていない。脳の免疫担当細胞ミクログリアが細胞老化を来すと、その細胞機能の破綻により脳内老廃物が蓄積して認知機能低下をもたらす。本研究では、免疫調節作用を持つ海洋性カロテノイドを老化促進モデルに投与し、加齢に伴う神経変性疾患発症に対する予防効果を検証する。さらに、細胞老化はミトコンドリア障害が起点となることから、カロテノイド代謝物のミトコンドリア活性保護作用を明らかにする。本研究の完遂は、食を通じた神経変性疾患の予防策確立のための基礎知見となる。