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『乳』を起点とした仔豚の腸管免疫発達機序の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K14063
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分42010:動物生産科学関連
研究機関東北大学

研究代表者

古川 睦実  東北大学, 農学研究科, 助教 (80914267)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード回腸パイエル板 / 哺乳期 / ブタ / 腸管免疫 / 乳
研究開始時の研究の概要

幼若ブタでは、免疫が未熟であること、また、離乳によって腸管環境が大きく変化することが原因となり生じる、下痢症が重大な問題となっており、その防除のためには、幼若期における腸管免疫発達の最適化が必要である。しかしながら、ブタの免疫に関しては未解明な点が多く残されており、その一つとして、腸管免疫の中枢であるパイエル板の機能および成熟機序が挙げられる。また、ブタのパイエル板発達に対して、乳汁中因子が及ぼす影響に関しては未踏である。そこで本研究では、パイエル板の機能成熟機序を明らかにし、哺乳類特有の性質である『乳』との関連性を読み解くことで、ブタの生産性向上のための腸管免疫研究の進展を目指す。

研究実績の概要

回腸パイエル板は出生時に最大の免疫臓器である。また、哺乳期間の前期・中期・後期および離乳後で、回腸パイエル板を構成している免疫細胞が大きく変化していると考えられる。そのため今年度は、シングルセルレベルでの解析を行うことで、哺乳期間から離乳後までの回腸パイエル板を構成する細胞の特徴を明らかにすることを目的とした。
1週齢、2週齢、3週齢、5週齢のブタから回腸パイエル板を採材し、細胞単離を行った。回腸パイエル板から単離した細胞を、Chromium Controller(10x Genomics社)に供することで、一つ一つの細胞を識別するゲルビーズとPCR酵素が入ったエマルジョンを調整した。その後、調整したエマルジョンをインキュベーションし、反応後、精製した。さらに、cDNAを増幅した。加えて、得られたcDNAを最適なサイズに断片化し、A-tailingや各サンプルを識別するIndex配列を付加させ、反応後のcDNA libraryをHiSeq 2500 (illumina)を用いたシーケンシングに供した。
シーケンス後、Cell Rangerを用いてデータをFASTQ形式に変換し、マッピング、フィラリング、細胞ごとのバーコードのカウント、UMIのカウントを行った。また、レファレンスゲノムにはEnsenblから取得したSus scrofa 11.1を用いた。データ解析にはSeurat 4.3.0.1を使用し、データセットの上位2,000個の変動性の高い遺伝子を用いて主成分分析を行い、上位20個のPCを使用して次元削減を行った後、UMAPを用いて可視化した。

今年得られた結果として、CD79A、CD79B、JCHAIN、IRF4、EBF1、BIRC5、GRP183、 PAX5、CD74、TNFRSF13Cが各時期でのB細胞を特徴づけるマーカーとなるといえた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

シングルセル解析を行い、マーカーとなる遺伝子の情報が得られたため。

今後の研究の推進方策

来年度は、母乳・代用乳・代用乳にIgAを添加した群を比較することで、乳の違いによる知見を得る。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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