研究課題
若手研究
イヌの変性性脊髄症は慢性進行性の脊髄変性疾患であり、スーパーオキシドジスムターゼ 1 (SOD1) 遺伝子の変異が原因と考えられている。変異型SOD1蛋白質は構造安定性が低く、凝集体を形成しやすい。神経細胞に変異型SOD1蛋白質凝集体が蓄積した場合、様々な細胞小器官障害が惹起され、神経細胞障害が生じる。これまでの研究成果から、金属イオンは変異型SOD1蛋白質の構造安定性において中心的な役割を担っている可能性が高いと考える。本研究では、銅および亜鉛イオンの添加がイヌの変異型SOD1蛋白質の凝集体形成に与える影響を明らかにし、変性性脊髄症の新規治療法の確立を目指す。