研究課題/領域番号 |
23K14099
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立環境研究所 |
研究代表者 |
鍋島 圭 国立研究開発法人国立環境研究所, 生物多様性領域, 特別研究員 (70910397)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 野生動物 / ウイルス叢 / 次世代シーケンシング |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、野生動物から 病原ウイルスとその近縁ウイルスを包括的に検出する方法(Comprehensive Pathogenic Virus Detection; CPVD法)を確立するとともに、我が国の野生動物が保有する病原ウイルスデータベースを構築することで、野生動物由来感染症のヒトおよび家畜でのアウトブレイクを予測・予防するための基盤を構築する。
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研究実績の概要 |
国内の野生動物の死体を回収するとともに野生動物の学術捕獲を行いサンプル収集を実施した。それらサンプルに対してRNAウイルス叢解析用核酸抽出法を試み、次世代シーケンシングを実施した。得られたデータについて内容を解析し、ウイルス叢解析パイプラインを構築し解析を試みた。その結果国内の野生動物から複数種のウイルスを検出することができた。また、検出されたウイルス配列から本手法は高い感度を有することが推定された。 本解析法は信頼性の高いショートリードシーケンスを用いることが可能であり、さらに新しい設備をそろえる必要もないことから普及しやすく高感度で高い汎用性がある方法であることが期待された。また、解析パイプラインには二つの方法論に基づく手法を組み合わせることで高い感度と排出される配列長の高精度化に成功した。本手法をdsRNA-seq法と名付け公表を予定している。 本解析手法を実際に野生動物の死因探索に用いたところ、新規のレオウイルスやそれぞれの動物に独自のウイルス、家畜疾病の原因となる可能性のあるウイルスなどが検出され本法の有用性が確認されている。これまでの実験でdsRNA-seq法実施前に核酸溶液に処理を行うことで得られるデータ中のウイルス配列の割合を大幅に向上させることができる可能性が示されたため、現在は本法のデータ収量の改善、並びに過去に抽出された核酸溶液からもdsRNAの濃縮を実施できないかの条件検討を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初ターゲットシーケンスを改良してウイルス叢解析を行うことを予定していたが、新たなdsRNAを対象としたウイルス叢解析法(dsRNA-seq法)を考案し実施したところ好成績であった。dsRNA-seq法では配列が不明な新規ウイルスに対しても解析を行うことが可能となり、さらに解析配列長が大幅に改善した。このことにより当初の研究計画はほぼ達成できていると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
初年度で研究目標がほぼ達成できたため、今後は本手法の改善と本手法に基づいた野生動物のウイルス叢解析の実践を実施していく。 現在、野生動物のサンプリングを精力的に行い、本手法の解析を順次実施することで国内の野生動物のウイルス叢を順次明らかにすることを予定している。
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