研究課題
若手研究
生物の寿命・老化がどのように規定されているかは生物学に残された重要課題の一つであり、とくに複雑な生理調節機構を持つ脊椎動物ではメカニズムの理解は遅れている。無脊椎動物では「生殖細胞」が寿命を負に制御しており、生殖細胞除去により寿命が延伸するという発見がなされた。一方、脊椎動物の老化において生殖細胞が果たす役割はこれまで不明であった。申請者は、超短命モデル脊椎動物ターコイズキリフィッシュを用いることで、脊椎動物の生殖細胞が老化速度を制御することをつきとめた。本申請課題ではさらに、脊椎動物の生殖細胞を介した老化制御メカニズムの解明および、これに基づく健康寿命延伸の新戦略の開拓を目指す。