研究課題/領域番号 |
23K14173
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43060:システムゲノム科学関連
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
藤 博貴 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 学振特別研究員PD (50963237)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2024年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 大腸菌 / リボソームプロファイリング / リボソーム構造動態 / 原核生物 |
研究開始時の研究の概要 |
生物学において、翻訳とは遺伝子発現における「核酸からタンパク質」への変換、つまりタンパク質合成過程のことを指す。タンパク質の合成を担う分子装置であるリボソームは、翻訳中にその構造がダイナミックに変化する。しかしながら、これらの知見はX線結晶構造解析やクライオ電子顕微鏡の解析から推測されたモデルであり、生体内のリボソームの構造が実際にどのように制御されるかは未知なままである。なぜなら、これを解析する技術がなかったためである。我々は、この問題に対して、生体内の翻訳動態を網羅的に捉えるシーケンス技術であるリボソームプロファイリング技術を用いて、リボソームの構造変化を捕捉する技術の改変を目指す。
|
研究実績の概要 |
生物におけるタンパク質合成過程「翻訳」では、その合成を担う装置であるリボソームがmRNAを読み取る過程でダイナミックにコンフォメーションを変化させることが試験管内での実験から知られているが、実際に生きている細胞内での立体構造がどのように制御されるか、という点は全く理解されていない。そこで、本研究では、この重要な問題を最先端のシーケンス技術リボソームプロファイリングを改変することで、構造変化を推定する革新的な技術の開発とその手法を応用して新たな翻訳動態を解明する。今年度では、リボソームプロファイリング手法の改変に成功し、この手法を用いることで翻訳中にリボソームのコンフォメーションが大きく変化する場所を見出すことに成功した。さらに、このユニークな翻訳動態を制御するタンパク質としてリボソームのリサイクリングに関わるタンパク質Xを特定している。今後は、このタンパク質Xの分子生物学的機能を検証していく予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
リボソームプロファイリング手法の改変に成功した点に加え、改変手法によって翻訳中にリボソームのコンフォメーションが大きく変化する場所を見出すことに成功しているため。
|
今後の研究の推進方策 |
ユニークな翻訳動態を制御するタンパク質としてリボソームのリサイクリングに関わるタンパク質Xの役割を明らかにし、論文として発表する。
|