研究課題/領域番号 |
23K14211
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44030:植物分子および生理科学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中島 芳樹 岡山大学, 異分野基礎科学研究所, 助教 (60847052)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 光化学系II / クライオ電子顕微鏡 / 表在性サブユニット / 膜タンパク質 / 酸素発生 / 光合成 |
研究開始時の研究の概要 |
光化学系II(PSII)は、水を分解し酸素を発生する膜タンパク質複合体で、複数の表在性タンパク質が結合している。これらは、生物種間で多様である一方、それぞれが光合成生物にとって普遍的に水分解反応に貢献する。しかし、各表在性タンパク質の結合がPSIIの分子構造にどのような変化をもたらすのか視覚的な情報が得られていない。本研究は、クライオ電子顕微鏡単粒子解析により、3種類の表在性タンパク質を様々な組み合わせでPSIIに再構成させた試料の立体構造を解明する。これによって、各表在性タンパク質がPSIIのどの部分の構造変化を促すかを示すことができ、光合成生物の進化に迫る研究への発展が期待される。
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研究実績の概要 |
光化学系II複合体(PSII)が光合成反応における水分解・酸素発生機構を担っている。PSIIは複数の表在性サブユニットが結合しており、これらは生物種によって多様性を持ちながらも、どの生物種でも水分解反応に貢献する。本年度は、シアノバクテリアのPSIIから3つの表在性サブユニットを除去し、それらをいくつかの組み合わせで再結合させたサンプル群を対象に、クライオ電子顕微鏡を使用して、各サンプルから得られた電子顕微鏡画像の単粒子解析を行った。まず、各サンプルに適した電子顕微鏡観察用のグリッド作成条件を検討し、電顕観察に良好な条件を決定した。これらのグリッドを使用して、各表在性サブユニット再構成条件におけるクライオ電子顕微鏡粒子画像を収集した。結果として、得られた電子顕微鏡画像をそれぞれ分解能2.1-2.5 Åで解析することに成功した。これにより、個々の表在性サブユニットの結合状態を観察可能な電顕マップを得ることができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた各表在性結合サンプルについて、電顕画像収集をすべて行いそれらを解析した結果、良好な電顕マップを得ることに成功した。しかし、測定によって照射される強い電子線による構造の損傷を排除するため、撮影画像から利用するフレームの数を減少させて解析した電顕マップについて一部のサンプルで不明瞭なものとなった。このため追加の電顕画像データを収集する必要がある。
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今後の研究の推進方策 |
一部の条件で追加の電顕画像を収集する必要があるため、今後はこれらのデータ収集を行い、マップ解析を行うことと並行してすでに解析が終了している電顕マップについてはモデリングを進める。最終的にすべての条件においてモデリングを行い、立体構造をそれぞれ比較することでPSIIにおける表在性サブユニットの構造的寄与について明らかにし論文にまとめる。
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