研究課題/領域番号 |
23K14219
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
森 圭史 京都大学, 医学研究科, 助教 (20900062)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 神経可塑性 / 蛍光イメージング / MRI / ファイバーフォトメトリー / オペラント学習 |
研究開始時の研究の概要 |
学習によって神経の形態と機能が変化することは神経可塑性として知られているが、MRIで確認できる神経核レベルの変化と、顕微鏡で観察される細胞レベルの変化がどのような関係にあるかはよく知られていない。本研究ではラットのオペラント学習をMRI内で行い、同時に分子活性やシナプス形態をファイバーフォトメトリー法で観察することで、ミクロレベルの形態・機能変化がマクロレベルでの変化にどのようにつながるかを明らかにしようとする。
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研究実績の概要 |
シナプスの可塑性について、学習によってマクロレベルで脳の特定の領域が変化する実験系は少ない。申請者のグループはラットのオペラント学習によって皮質の体積が変化することをMRIで確認しており、このユニークな実験系における詳細な分子メカニズムを探るため、大脳の3次元構造画像を撮像しながらファイバーフォトメトリー(FP)法によって責任神経核の活動を観察しようとしている。当施設にはコンベンショナルエリアに小動物用MR装置はあるために当研究科の動物実験施設は利用できないため、実験室の1つを工事して動物の飼育が可能な状態にしたうえに飼育用アイソレーターを導入し、オペラント学習の実験装置を整備し、まずはMR装置外でFP法が機能するように実験系を整備した。さらにラット脳に顕微注入を行えるように実験系を構築し、実際にカルシウムインディケーター(CaMP)をコードしたアデノウイルス随伴ウイルスベクター(AAV)をラットに導入し、正しく発現していることも確認した。CaMP以外の必要な蛍光プローブについては現在プロモーターを細胞種特異的なものにするなど、改変している途中である。また、覚醒状態のラットをMR装置内で固定するための装具も先行論文を参照して作製し、構造MRIを撮像できることを確認した。以上のとおり、2023年度は実験環境や実験系の構築に注力し、2024年度にオペラント学習での責任神経核を同定する準備を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本計画を遂行できる実験系、実験環境を構築できたため。
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今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り、オペラント学習により脳部位の体積を増減させる原因となる神経核の同定に進み、FP法とMRI撮像を組み合わせる実験系の構築に進む。具体的には側坐核、内側前頭前野の活動をFP法によって取得し、脳領域の体積変化との相関を調べようとしている。
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