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季節性移動喪失の平行進化を規定する遺伝基盤

研究課題

研究課題/領域番号 23K14245
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分45020:進化生物学関連
研究機関北海道大学

研究代表者

細木 拓也  北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 特別研究員(PD) (80965773)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
キーワード進化生態 / 種分化 / 季節移動 / 進化 / 生殖隔離 / 季節性移動 / 生活史
研究開始時の研究の概要

どのような遺伝子に、どのような変異が入ることで、季節性移動は進化するのだろうか?何らかの共通性はあるのだろうか?季節性移動の獲得や喪失、経路や時期の分岐は、引き続く局所適応や雑種異常の蓄積を介して、種分化を促進しうる。したがって、季節性移動の違いが生じ、維持される要因の追求は、進化生態学における重要課題の一つである。一方、その遺伝基盤の詳細、特に複数系統で収斂進化が起こる際の共通性については未だ不明な点が多い。本課題では、イトヨ属の回遊喪失の基盤となる遺伝子を同定し、遺伝的変異の獲得過程の共通性を検証することで、上述の問いを追求する。

研究実績の概要

どのような遺伝子に、どのような変異が入ることで、季節性移動は進化するのだろうか?何らかの共通性はあるのだろうか?季節性移動の獲得や喪失、経路や時期の分岐は、引き続く局所適応や雑種異常の蓄積を介して、種分化を促進しうる。したがって、季節性移動の違いが生じ、維持される要因の追求は、進化生態学における重要課題の一つであるが、その遺伝基盤の詳細、特に複数系統で収斂進化が起こる際の共通性については未だ不明な点が多い。課題では、イトヨ属の降海回遊喪失の遺伝基盤を同定し、遺伝的変異の獲得過程の共通性や、他の生殖隔離に関与する遺伝的変異との関係性や遺伝的変異の獲得の順番を検証することで、上述の問いを追求している。
本年度は第一に、水路型の野外生簀にイトヨ属の複数系統を導入し、移動性の有無や時期などの表現型を同定することで、移動性喪失の有無についての基礎的な知見を揃えた。さらに降海回遊前、中、後にわけて、各組織から遺伝子発現比較用の材料を得ることで引き続く遺伝子発現解析に必要となる材料を得た。第二に、ゲノムワイド関連解析を実施するために、移動性の有無が異なる種間で形成された野外雑種集団を対象として、回遊時期前後の全ゲノムシークエンスを得た。第三に、淡水から汽水までの環境勾配を再現した閉鎖実験系を作出し、人為的に作成した移動性の異なる種間の雑種を導入し、空間的な移動性の違いを評価する野外実験を着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

行動形質について、再現性の高い実験方法の確立に成功し、表現型、遺伝配列の基盤データを得ることができたため。次年度においてはこれらのデータを解析することで、当初の目標が達成できる可能性があるため。また、遺伝子の絞り込みに際して必要となる遺伝子発現解析用の組織を得ることができたため。

今後の研究の推進方策

野外雑種集団のゲノムワイド関連解析と、閉鎖実験系内における遺伝型の空間分布を解析することで、原因遺伝子座の同定を完了する。これらの成果を論文にまとめ、投稿する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Plate reduction in southern Japanese freshwater populations of threespine stickleback (Gasterosteus aculeatus)2023

    • 著者名/発表者名
      Kanbe Hiyu、Hosoki Takuya K.、Kokita Tomoyuki、Mori Seiichi、Kitano Jun
    • 雑誌名

      Ecology and Evolution

      巻: 13 号: 5 ページ: 1-9

    • DOI

      10.1002/ece3.10077

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 津波直後にみられたトゲウオ科魚類の種間交雑と引き続く異種ゲノムの排除機構2023

    • 著者名/発表者名
      細木拓也, 森誠一, 西田翔太郎, 久米学,永野惇, 神部飛雄, 柿岡諒, 中本健太, 飯野佑樹, 小玉将史, 大場理幹, 石川麻乃, 山﨑曜, 北野潤
    • 学会等名
      日本進化学会第25回沖縄大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 交雑から迫る種の堅牢性を規定する要因2023

    • 著者名/発表者名
      細木拓也
    • 学会等名
      第39回個体群生態学会 企画シンポジウム
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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