研究課題/領域番号 |
23K14253
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45030:多様性生物学および分類学関連
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
村中 智明 名古屋大学, 生命農学研究科, 助教 (50761938)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 光周性 / ウキクサ / 概日時計 / フロリゲン / 多様性 / トランスクリプトーム |
研究開始時の研究の概要 |
多くの植物分類群で、長日性(春咲き)・短日性(秋咲き)、中日性(日長非依存)が独立に獲得されているが、日長応答の多様化プロセスは不明な点が多い。本研究では、花成制御が多様化しており、ゲノム情報が充実しているウキクサ植物全5属について、花成ホルモンであるFT遺伝子に着目して比較オミクスを実施し、FT遺伝子の発現パターンの多様性とその分子基盤を解明する。
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研究実績の概要 |
所属の異動に伴い、実験環境の構築を行った。並列して9つの日長条件処理できる装置について、耐久性に問題が見れれたため、改修しを行った。本装置を2倍体アオウキクサが明瞭な短日応答を示すことを確認し、について限界日長を決定した。また、すでに取得している4倍体アオウキクサのゲノム配列について、アノテーションを行い、BUSCOスコアが94と実用レベルが構築抱きた。公開されているイボウキクサのゲノムとあわせて、短日・長日での比較ゲノム解析の基盤を構築できた。さらに、ヒメウキクサについて、野外で開花が認めれれたものを系統として樹立し、2倍体アオウキクサとともに、ロングリードシーケンスによるゲノム解読を進めている。 イボウキクサから単離したFT遺伝子のシロイヌナズナ誘導系を作出し、機能解析を進めている。アオウキクサのFTに比べ、誘導能が低下しているという結果が得られており、これは当初の予想に合致している。一方で、イボウキクサ種内のアレルについては表現型に大きな差は見られておらず、詳細な解析が必要と考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ゲノム解析を進め、複数種において、詳細な比較が可能なデータセットを準備できている。RNA-seqについて、多検体でのサンプル処理システムを準備中であり、来年度前半には実施できる見込みである。2倍体アオウキクサの純系系統を作出し、ゲノム解読を進めている。また、シロイヌナズナへの形質転換によるFTの機能解析も問題なく遂行できている。以上から、順調に進展していると考えている。
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今後の研究の推進方策 |
アオウキクサ属以外のウキクサに対して、日周トランスクリプトームを実施し、発現データを加味してFTの多様性解析を行う。同定されたFT遺伝子をクローニングし、シロイヌナズナへの形質転換を進めていく。 また、得れれたトランスクリプトームデータを用いて、高精度のアノテーションを作成し、ウキクサ亜科全体での比較ゲノミクスの基盤を構築する。
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