研究課題
若手研究
本研究は多様な鳥類の渡り経路が進化したプロセスの解明を目指す。そのために、渡り経路の進化プロセスを、現在の環境への「適応進化」と、適応を制約している歴史的要因「歴史的制約」の二つの進化的重要プロセスに分け、それらの相対的重要度を明らかにすることを目的とする。適応進化と歴史的制約を分離できる日本列島の渡り研究システムにおいて、複数種・複数集団の渡り経路をバイオロギングによって直接追跡する。各種・集団を考慮し、得られた渡り経路と、適応が生じる現在の環境、歴史的制約を生む過去の分布や地理の間の相関関係を明らかにする。これによってロバストな適応進化と歴史的制約の相対的影響力を評価する。