研究課題/領域番号 |
23K14326
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47010:薬系化学および創薬科学関連
|
研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
池田 朱里 北里大学, 感染制御科学府, 特任助教 (40825056)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
|
キーワード | マラリア / リポペプチド / 環状ペプチド / ライブラリー / 疎水性タグ / 抗マラリア |
研究開始時の研究の概要 |
マラリアは、熱帯熱マラリア原虫により引き起こされる世界三大感染症の1つであり、すでに様々な治療薬が開発されているものの、その耐性原虫の出現が報告されている現状から、新たな治療薬の開発が必要である。そこで、既存薬と同程度の抗マラリア活性を示したリポペプチドに着目し、蔓延地域の衛生的・経済的状況を考慮して、新規マラリア経口治療薬の開発を目指すこととした。また、ペプチドの環化が経口医薬品として有用であることが分かっていることから、先のリポペプチドを効率的に環化体に導くことで新規マラリア経口治療薬としての可能性を検討する。
|
研究実績の概要 |
世界三大感染症の1つであるマラリアは、既存薬Artemisininに対する耐性原虫の出現により、異なる作用機序を有する新規治療薬の開発を必要としている。一方、大村智記念研究所にて発見された鎖状リポペプチドであるKozupeptin Aは、マラリア原虫に対して抗マラリア作用を示すことが明らかになった。申請者は、Kozupepitn AがArtemisininとは異なる骨格を有することから、先の課題である新規作用を有する可能性に期待し、Kozupeptin Aをリード化合物とした創薬研究を展開することとした。また申請者は、蔓延地域の状況を鑑みて、経口医薬品の創製を目指し、Kozupeptin Aの環状ペプチド化が重要であると考え、その効率的な合成法として新規疎水性タグの合成を計画した。本課題では、「効率的なペプチド環化を可能にする新規疎水性タグの開発と、それを用いたKozupeptin Aの多様な環状ペプチドライブラリーの構築」を目的に検討を進めた。 今年度は、環状ペプチドの合成を容易にする新規疎水性タグの開発と、それを用いたKozupeptin Aの合成を目標に掲げていた。実際の研究進捗としては、新規疎水性タグの開発において種々の検討を行い、どの性質を持つタグが適するかを検討している状況である。一方、Kozupeptin Aの合成に際する縮合条件については、類似研究を参考におおよそ決定している。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究課題の鍵となる新規疎水性タグの合成が予定通りに達成出来ておらず、その合成検討に時間を要していることから本課題に遅れが生じている。また、個人的な体調不良も影響して進捗は遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
研究の展開については変更はなく、問題となる疎水性タグの合成を達成すればおおよそ本課題は順調に進められると考えている。また現在、鍵となる疎水性タグの合成法について、別法を検討しているが、その合成が困難であると判断した場合は、2段階にて環状ペプチドを合成できる異なる疎水性タグを設計し、その合成に着手する予定である。
|