研究課題/領域番号 |
23K14386
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
白岩 健 大分大学, 医学部, 薬剤主任 (40875077)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | タクロリムス / CYP3Aの内因性基質 / 血中濃度予測ツール / 4β-hydroxycholesterol |
研究開始時の研究の概要 |
同種造血幹細胞移植を成功させるためには、治療薬物モニタリングにより、タクロリムス(TAC)の血中濃度を良好にコントロールする必要がある。本研究では、CYP3Aの内因性基質である4β-hydroxycholesterol(4β-OHC)濃度をCYP3A活性の指標とすることで、アゾール系抗真菌剤の併用およびCYPの遺伝子多型の影響を加味した、TACの血中濃度予測ツールを作成することを目的とした。本研究により、臨床現場において現行よりも高度なオーダーメイド治療を提供することが可能となり、TACの良好な血中濃度コントロールによる治療効果の増大および副作用軽減に貢献できることが期待される。
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研究実績の概要 |
同種造血幹細胞移植を成功させるためには、治療薬物モニタリングにより、タクロリムス (TAC) の血中濃度を良好にコントロールする必要がある。しかし、TACの主代謝酵素であるCYP3A4および3A5には遺伝子多型が存在し、また移植時にはアゾール系抗真菌剤をはじめとしたCYP3Aの阻害作用を持つ薬剤を併用することが多いため、TACの血中濃度コントロールに難渋することが多い。本研究では、より精度の高いTACの投与設計を行うために、CYP3A活性を反映する内因性基質である4β-hydroxycholesterol (4β-OHC) を用いたCYP3A活性の定量化に着目し、CYP3Aの遺伝子多型や併用薬の影響を加味したTACの血中濃度予測ツールを作成することを目的としている。令和5年度の研究実績は以下の通りである。 対象は大分大学医学部附属病院血液内科にて、血液悪性腫瘍疾患に対して同種造血幹細胞移植を施行する患者とし、リクルートを開始した。対象患者に研究内容の詳細を説明し同意を取得後、日常診療目的に採血された血液の余剰分を回収した。なお、回収した血液検体は、全血と遠心分離後の上清に分け、-40℃で保存した。現在リクルートを継続中であり、リクルートおよび検体回収が終了次第、血中4β-OHC濃度、CYP3A遺伝子多型、TACおよびTACの主代謝産物である13-O-デメチルタクロリムス (M-I) の血中濃度を測定し、得られたデータを用いて、TACの投与量あたりの血中濃度 (C/D) およびM-I/TAC濃度比に影響を与える因子について、Stepwise法を用いた重回帰分析により評価する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の予定よりも、各項目測定のための試薬購入や設備の再整備に時間を要したため。
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今後の研究の推進方策 |
患者リクルートおよび検体回収と並行して、測定および解析を実施する。
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