研究課題/領域番号 |
23K14391
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47060:医療薬学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
福田 光良 国際医療福祉大学, 福岡薬学部, 助教 (40964292)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Nose-to-Brain / ミクログリア / 薬物動態 / 脳内移行性 |
研究開始時の研究の概要 |
急性的あるいは慢性的な炎症を伴う様々な脳神経疾患において、炎症血管や活性化ミクログリア由来の炎症性サイトカインは神経障害や変性作用を有することから、神経保護や神経再生のための重要な分子標的群である。 本研究では、経鼻投与を用いて脳内の炎症部位に集積した活性化ミクログリア細胞へ低・中分子化合物を選択的に届け、中枢神経系疾患に関与する神経炎症メディエーターの制御機構を明らかにする。また、低・中分子化合物の大脳への薬物の定量的な分布動態機構とミクログリアを標的とした治療について疾患モデル動物を用いて検証する。
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研究実績の概要 |
現在までに、分子量5,000のイヌリンの経鼻投与は、鼻腔から脳への直接輸送経路を介することにより、静脈内投与と比較して脳への移行性を増大させることを明らかにしてきた。一方、脳の病変時における薬物の病変部位への集積と治療効果の関連性を評価するには至っていなかった。本研究では、経鼻投与を用いて脳内の炎症部位に集積した活性化ミクログリア細胞へ低・中分子化合物を選択的に届け、中枢神経系疾患に関与する神経炎症メディエーターの制御機構を明らかにすることとした。研究初年度(2023年度)は、脳梗塞モデルマウスにいくつかの候補化合物を経鼻投与することによって、静脈内投与と同等な脳梗塞抑制効果を示すことを明らかにした。現在、脳梗塞抑制効果を示した候補化合物が活性化ミクログリアの分子メカニズムに及ぼす影響について解析を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本研究の遅延は、新型コロナウイルス感染症の5類感染症移行後に生じた新型コロナウイルスおよび季節性インフルエンザの同時流行に伴う、ひっ迫した発熱外来の業務対応を行ったためである。度重なる臨床への応援要請が本研究エフォートの低下に起因したと考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
今後はマウス由来ミクログリア細胞を用いて、炎症抑制効果を有する候補化合物の有用性についてRT-qPCRを用いた炎症性サイトカインに関わるmRNA発現量から活性化ミクログリアの分子メカニズムを解析する。また、2年目以降に薬物動態学的解析から候補化合物の脳梗塞部位への分布メカニズムの解明につなげたいと考えている。
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