研究課題
若手研究
細胞表面から突出する一次線毛は、多彩な細胞外シグナルを受容し細胞内へ伝達する役割を担う。申請者らのグループはT細胞の分化・成熟に関わるTECの線毛形成不全が胸腺シナプスの形態変化を惹起し、特に月齢を重ねたマウスのT細胞レパトアに影響を与えることを報告した。本研究ではTEC特異的IFT88ノックアウトで一次線毛形成を阻害したマウスにDSSを投与して潰瘍性大腸炎を惹起する。これにより免疫系を賦活化した条件下で、①胸腺シナプスにおける遺伝子や機能分子発現や形態変化の観察、②末梢リンパ組織における炎症反応の変化、などを解析し一次線毛が免疫システム調節で演じる役割を明らかにする。