配分額 *注記 |
4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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研究実績の概要 |
EMTを誘導したHec6で高発現するタンパク質の網羅的解析:子宮内膜癌細胞においてEMTに関与する分子を探索するため、子宮内膜癌細胞Hec6にATPase活性阻害剤であるBlebbistatin 10μMを与えて培養すると、線維芽細胞様な形態に変化した。0, 24, 48, 72時間後に回収し、shotgun proteomicsを行ったところ、1616のプロテオフォームを発見した。階層的クラスター解析から、初期(24時間後)と後期(48時間~72時間後)でペプチドスペクトルの一致が高い7, 3, 6種類のプロテオフォームを含むグループⅠ, Ⅱ, Ⅲが同定された。その中で、Blebbistatin処理から24時間後に発現が3.51倍、48, 72時間後に2.22倍上昇したNUCB-2遺伝子に着目した。また、Blebbistatin処理によるNMⅡ阻害により、Hec6におけるNUCB-2タンパク質およびmRNA発現を上昇した。以上のことから、子宮内膜癌細胞におけるNMⅡ阻害によりNUCB-2はEMTの過程を介して過剰発現することが示唆された。 NUCB-2発現制御細胞における増殖能および移動能の解析:子宮内膜癌細胞におけるNUCB-2の機能を明らかにするために、まず、NUCB-2発現が抑制されたHec6細胞株(H6-NUCB-KO#1, #11)と、NUCB-2を過剰発現するHec251細胞株(H251-NUCB#17, #27, #37)を樹立した。H6-NUCB-KO細胞とH251-NUCB細胞は、それぞれMockと比較して細胞形態に変化は見られなかった。EMT関連分子について、H6-NUCB-KO細胞では、N-cadherin, Slug, Snail, ZEB1の発現が低下し、H251-NUCB細胞では、ZEB1, Twist1, Vimentinの発現が上昇していた。以上のことから、NUCB-2発現が、ZEB1の発現に影響を与えることが考えられる。
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