研究課題
若手研究
脳と腸が相互に情報を伝達して全身の機能を制御する「脳腸相関」は、生体恒常性維持に重要である。脳、腸、腸内細菌叢のいずれかに破綻が生じるだけで、全身性疾患の発症に至る。自閉スペクトラム症(ASD)は脳の機能障害疾患であるのみならず、下痢などの消化器疾患も併発する。ASDにおける脳と消化管双方の障害に対する治療法の開発が急務であるが、ASDに脳腸相関が関与するメカニズムは未解明である。申請者らは、ASDの中枢および末梢の症状を再現するモデルとしてエピジェネティクス調節因子であるKmt2c遺伝子の変異マウスを用い、ASDの脳と腸の疾患を結ぶ脳腸相関におけるエピジェネティクス制御の重要性を検証する。