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脱ユビキチン化酵素USP10による炎症性サイトカイン産生制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K14507
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49030:実験病理学関連
研究機関金沢医科大学

研究代表者

望月 恒太  金沢医科大学, 医学部, 助教 (70970937)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
キーワード脱ユビキチン化酵素 / USP10 / 炎症性サイトカイン制御 / 炎症 / サイトカイン / マクロファージ
研究開始時の研究の概要

脱ユビキチン化酵素の一つであるUbiquitin Specific Peptidase 10 (USP10) は、さまざまな細胞ストレス応答に関わる多機能性脱ユビキチン化酵素である。我々の予備実験の結果から、USP10がマクロファージでの炎症性サイトカイン産生制御に関与していることが示唆された。本研究では、USP10ノックアウト(KO) マクロファージ細胞等を用いた解析により、その分子メカニズムを明らかにする。さらに、マクロファージ特異的USP10 KOマウスを用いて炎症性疾患やサイトカインストームへの関与を検討し、USP10をターゲットとした新規治療薬開発の可能性を探索する。

研究実績の概要

本研究は、脱ユビキチン化酵素USP10ノックアウト細胞株やマクロファージ特異的なノックアウトマウスを用いて、USP10の炎症性サイトカイン産生制御メカニズムを解析することで、炎症性疾患へのUSP10の関与を明らかにし、新規治療薬開発への足掛かりとすることを目的としている。
令和5年度は、まずマウスマクロファージ細胞でのUSP10ノックアウト/ノックダウン実験の再現性と解析に使用するための細胞株を確認することから開始した。そこで、新たに作製したレンチウイルスを用いて、RAW264.7細胞のノックダウンを行った。また、同様にRAW264細胞のノックアウト株も作製した。これらの細胞では、炎症性サイトカインであるインターロイキン6のmRNA量の低下が見られた。また、別のマウスマクロファージ細胞株であるJ774細胞でも同様にレンチウイルスを用いて、USP10ノックアウト株を作製した。しかし、こちらは野生型と比較してノックアウト群で炎症性サイトカインの低下が見られなかった。
現在、RAW細胞での炎症性サイトカインのmRNAの安定性を評価するため、両群で転写反応を止めたのち、経時的にmRNA量を測定するための条件を検討中である。また、USP10と相互作用しているタンパク質のスクリーニングのため、野生型、ノックアウト両群の細胞からRNAを抽出し、RNA-seq解析を進めている。ノックアウト群で上昇あるいは低下している遺伝子を抽出し、ターゲット遺伝子のノックアウトあるいは過剰発現系を作製して、解析を進める方針である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

細胞実験に関して、再現性や異なる細胞株における炎症性サイトカインの挙動を確認するため、USP10ノックアウト、ノックダウン実験を新たに行なっており、炎症性サイトカインの低下機構の調査に進むまでに時間がかかっている。また、動物実験に関しては、新たな動物実験施設の完成ののちに開始する方針であり、現時点でまだ実験を開始できていない。しかし、RAW細胞、J774細胞でのノックアウト細胞の作製と炎症性サイトカインの評価は進んでおり、RNA-seq解析で標的遺伝子のスクリーニングも行なっていることから、研究全体から見てやや遅れ気味であると考える。

今後の研究の推進方策

今年度までの進行を踏まえて、次年度は、RAW264細胞を用いたUSP10ノックアウト群のRNA-seq解析の結果から、上昇あるいは低下している遺伝子を抽出し、USP10の脱ユビキチン化活性との関連を考察する。標的遺伝子を絞り込んだのちに個別に過剰発現系やノックアウト系を作製し、野生型あるいはUSP10ノックアウト細胞への遺伝子導入を行い、その関連を調査する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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