• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

腸管寄生線虫による上皮細胞間接着制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K14513
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分49040:寄生虫学関連
研究機関宮崎大学

研究代表者

田中 美緒  宮崎大学, 医学部, 助教 (00910689)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
キーワード腸管寄生線虫 / 上皮細胞間接着
研究開始時の研究の概要

ネズミの腸管寄生虫であるヴェネズエラ糞線虫は、種々の活性物質を分泌しながら腸粘膜上皮の細胞間に侵入する。その際、上皮細胞や周囲組織の破壊を伴わず、局所的に上皮細胞間接着を破綻させることで侵襲を最小限にして侵入すると考えられているが、細胞・分子レベルでの動態は未知な点が多い。本研究では、糞線虫侵入に伴い宿主上皮細胞や細胞間接着に起こる変化を形態学的・分子生物学的視点から明らかにし、上皮細胞間接着の非侵襲的な機能制御法の開発につなげることを目指す。

研究実績の概要

本研究では、げっ歯類の寄生虫絵あるベネズエラ糞線虫感染に伴う細胞間接着の構造と接着タンパクの発現変化を形態学的・分子生物学的視点から解析することを目的としており、本年度は糞線虫感染マウス小腸上皮組織において電子顕微鏡観察による超微形態の解析および免疫組織化学により細胞間接着の構造および接着タンパクの発現動態の解析を行った。
透過型電子顕微鏡観察により、糞線虫感染8日目C57BL/6マウス小腸上皮において糞線虫の虫体が宿主細胞死を伴わずに宿主上皮細胞間に侵入していることを確認した。この際、糞線虫侵入部位に接する宿主上皮細胞では上皮細胞間接着が破綻しており、細胞間が開裂していることを観察した。虫体侵入部位近傍であっても虫体に接しない部分の細胞には明らかな変化は認めなかった。一方で虫体が排除された後である感染14日目のマウス小腸上皮は宿主上皮は非感染時と同様であり、糞線虫感染による効果は一時的であることを確認した。以上より糞線虫は宿主小腸上皮に侵入時、非常に局所的かつ非侵襲的に上皮細胞間結合を破綻していることが示唆された。引き続いて糞線虫感染8日目のマウス小腸上皮におけるタイト結合関連タンパク(Claudin-1, ZO-1)の免疫組織化学により発現変化を検討したが、全体の発現パターンに明らかな変化はなく、非感染マウスおよび感染13日目マウスの結果と明らかな差異を認めなかった。この結果も糞線虫が局所的に宿主上皮細胞間結合を破綻させていることを支持するものとなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

動物への感染実験および形態学的評価は概ね進展しているが、マウス小腸オルガノイドへの糞線虫感染実験が当初の計画よりもが遅れているため。

今後の研究の推進方策

本年度から来年度にかけてマウス小腸オルガノイドの単層化およびマウス小腸オルガノイドへの糞線虫感染実験を中心に進展させる。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ヴェネズエラ糞線虫感染マウス小腸組織における上皮細胞間接着の形態学的検討2024

    • 著者名/発表者名
      田中美緒
    • 学会等名
      第93回日本寄生虫学会大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi